八ヶ岳全山縦走

2026/3/26~29

メンバー:山野井・熊谷

高校生の頃からやってみたかった「八ヶ岳全山縦走」に行ってきた。

残雪期の明るく快適な山歩きを想定していたのだが・・・結果は

当初予定していた週は天気予報が悪く1週間ずらしたが、結局出発前日から雨が降り出してしまった。

富士見高原ゴルフ場の登山者用駐車場から小雨の中、編笠山を目指す。

途中からみぞれに変わり、気が付くと本降りの雪になっていた。

里では桜が満開になっているというのに、編笠山の頂上は真冬に逆戻り・・

視界も無い中ラッセルで権現岳へ向かうが、固い雪の上に新雪が20cm以上も積もり非常に不安定な状態になっている。

権現岳からの下りの長いハシゴは下部1/3くらいが埋まっていて、いかにも雪崩そうだなぁと思っていたら、案の定2人で数メートル流された・・

今日の幕営予定地、キレット小屋まではコースタイムで1時間半なのだが、雪が深くてさっぱり進まない。ラッセルして先行している山野井君に全く追いつけず、コースタイムの2倍の時間をかけてキレット小屋に着いたのは16時だった・・

結局夜になっても雪は止まず、本降りになる時間もあった・・

初日からこれでは・・と早くも弱気になってしまった。

翌日も踏み跡のない中、新雪が乗った赤岳への登りはなかなか悪く、雪崩そうなルンゼでは4点支持での登りになった。

文三郎道と合流すると赤岳の頂上まではトレースがあったが、以降はまたラッセル・・・こんなに悪い横岳の通過は初めてだ。

風が抜ける大タルミから硫黄岳付近はさすがに雪は少ないが、所々の吹き溜まりでしっかりハマる・・

今日中に中山峠付近まで行かないと全山縦走が難しくなってしまうが、この日も予定とおりには進めず夏沢峠での幕営になった・・

この夜も雪が降った・・

さて3日目・・今日こそ蓼科山の麓まで行かないと本当にヤバい・・

まずは天狗岳の登りで始まる。

天狗岳から北横岳まではトレースがあり、昨日までに比べればかなりペースアップ出来た。

縞枯山あたりから一気に登山者が増え、北横岳付近はまるで観光地・・

しかしそれも北横岳の北峰までで、亀甲池への下りは場所によっては太ももまでのラッセルだった・・

それまでは「北八つはいいなぁ」などと思っていたが、この下りで一気にヨレヨレに・・

なるべく明日の蓼科山の登り口に近付こうと天祥寺原を目指すが、踏み抜き地獄・・なんとか登山道の数百メートル東側で幕営。そしてまた雪が降って来た・・

それでもここまで来られたので、全山縦走が見えてきた。

そして最終日

周りにスノーシューの跡があるが登山道はもっと下流側の様なので、そちらへトラバース気味に登って行くと踏み跡に出た・・良かった。

しかし頂上直下になるとそれも無くなり、またラッセルに

8時前、最後のピーク、蓼科山山頂の到着・・

2時間弱の下りで蓼科山登山口、そこから車道を石臼台別荘地のバス停まで1時間弱歩いて山歩きが終わった・・

想定よりもかなりキツイ山行だったが、とても充実した良い山だった・・

高校生の頃の憧れが50年後に叶った。

誘ってくれた(ラッセルもほとんどしてくれた)山野井君に感謝です・・

記 熊谷

谷川岳主脈縦走

2026/2/21~22

メンバー:山野井・熊谷

「どこか雪山へ行きませんか?」そんな会話が発端で谷川岳主脈縦走へ行ってきた。

最初は馬蹄形縦走の案もあったが二人とも行ったことがあるので、では行ったことがない主脈縦走にしようと話がまとまった。

越後湯沢から上越線で戻って来るので土合駅に駐車しようと計画していたが、駅の店舗利用者しか止められなくなっており、隣のドライブインの駐車場のかなり隅の方に止めたが、結局2日で2千円を払うことになった・・

なかなか世知辛い世の中になったものだ・・

3時半くらいに出発し、登山センターで登山届をポストに入れて西黒尾根の取付が4時、途中で先行していたカップルを抜いて肩の小屋に8時に到着。

天気は快晴だ

この後、避難小屋が4ヶ所あるのだが、雪が吹き込んでいるのか扉が開かず、入れたのは万太郎山の先にある「越路避難小屋」だけだった。

泊りはエビス大黒避難小屋の前にテントを張ったが、夜は南風が強く吹き、風上側で寝た山野井君はほとんど眠れなかったようだ・・

私はエビス大黒の頭への登りでバテバテになった・・

翌日はいきなり仙ノ倉山の登りから・・

仙ノ倉山で静かな山旅は終わり、平標山へ近づくと向こうからは人人人・・・

左下に苗場スキー場を見ながら、巨大な送電線の鉄塔の下を通り平標山登山口に出た。

路線バスで越後湯沢駅に向かい、上越線で土合駅へ・・

新潟県側から見る谷川岳はとても素晴らしかった。

久しぶりの山歩きで疲れたが、天気に恵まれ楽しい思い出が出来た・・・

感謝

記 熊谷

槍ヶ岳 北鎌尾根

9月の連休を利用して北鎌尾根を登った。
あまり登攀要素はなく、山歩きに近い山行だが(※アルパインクライミングをしている人間からすれば)とても良いルートだったのでここに書き記して残そうと思う。

日時:9/21~9/23
メンバー:鴨志田・土屋・武田(文責)


9/21
早朝沢渡駐車場へ集合し、上高地へ向かう。夜中のうちは大雨だったが、5時すぎには雨もやみ、そのタイミングでバスに乗り出発した。
汗だくになりながら水俣乗越を超え北鎌沢出合へ。時間も体力も余裕があったので北鎌のコルまで上がることにした。
前日の雨のせいで水量の多い沢をアプローチシューズでひたすら登ること2時間。同じタイミングで北鎌のコルで登ってきた2人組と場所を分け合い幕営した。

9/22
夜明けとともに行動開始。独標までは踏み跡を探しながら歩きやすい道を辿る。
独標は基部から右にトラバースする明瞭な踏み跡を歩いた。
独標を超えると遂に尾根の先に大槍が見えてくる。その後は岩稜帯が続き、慎重にルートを探りながら進む。
大槍は左側の登りやすい岩場を穂先を目指し高度を上げていくと、多くの登山者がいる山頂へたどり着いた。
時間もお昼ごろだったので横尾まで歩いた。

9/23
横尾〜上高地へ2時間強で下山。連休最終日の渋滞に巻き込まれる前に中央道を抜けることができた。

時間
9/21

6:00 上高地
12:00 水俣乗越
13:50 北鎌沢出合
16:00 北鎌のコル
9/22
5:30 北鎌のコル
7:00 独標基部
11:30 大槍山頂
16:00 横尾

姫路から単独で来た方に取っていただいた一枚。
初めてなので、、、と先を譲ってくれたが、すぐ後ろをついてきていたので4人パーティーで登っている気分だった。

工夫をすれば・・・

残雪期の登山としては特別ブログに記録を残すような内容ではありませんが、今年遠征を控え残り少ない雪シーズン、連休にできずパートナー確保も難しく、時間もない。

そんな4月の1週目に、上越、平標山・仙ノ倉山へ行ってきました。


雪の状況によっては土樽から北尾根を考えていたのですが、今年は雪解けが早いことから北尾根は今度の楽しみに残し、平標登山口から通称、ヤカイ沢ルートと呼ばれている場所から平標山、仙ノ倉山を経て帰路は松手山から平標登山口へ戻る計画に。

ヤカイ沢は、平標登山口から平本新道の登山口へ向かい歩いていく途中、平標山へ向けて突き上げる沢がヤカイ沢で、冬にはちらほら登られているルート。

「ヤカイ沢は冬限定ルート」というフレーズをよくみていたので、沢を冬につめるのか?と思っていたら、そうではなくヤカイ沢に入って左岸を進むと右になだらかな尾根が平本新道側に伸びていて、その尾根に上部で吸収される支尾根から登るのが一般的なようだ。
この日は朝方冷え込んだこともあって雪の状態がよく、そこからもうひとつ先の尾根から平本新道の平標山山頂か100m弱下に合流できそうで、よく登られているラインより少し傾斜も強く、雪も繋がっているラインがあったのでそこから登ることに。当然トレースはなし。
特別急なわけでもなく、技術的に難しいこともない。ただ最善のラインを探しながら登ることが楽しい。

途中、急な雪面で遠征に向けて技術確認のため持ってきたロープやハーネスなどを付けて少し練習をしたのち、平本新道に合流、平標山山頂はすぐそこ。

ここからは一般登山道で平標山から仙ノ倉山まではほとんど雪はなくアイゼンは必要なし。仙ノ倉山から折り返し松手山側から下山。今にも壊れそうな雪庇を気にしながらもどんどん下る。半日のトレーニングは終了。

時間的な制約がある日でも、ちょっとした工夫でトレーニングを充実させることができたと感じられた山行でした。

AM 06:40 平標登山口
AM 08:00 平標山山頂
AM 08:50  仙ノ倉山山頂
AM 11:00 平標登山口下山 

 

古畑 記

間ノ岳・野呂川荒川細沢

期間:7/4~7/6
メンバー:山野井・古畑・遠山

ヒマラヤへ向けたトレーニング山行として南アルプスへ。
7/4(月)
芦安駐車場から5:50発広河原行きバスに乗り込み鷲住山登山口で6:30下車、登山口から少し登ると野呂川発電所へ向けての下降、橋を越えトンネルを抜けるとアイスクライミングでお馴染みの荒川出合。しばらく進むと林道は終わり堰堤手前(8:00)で沢靴へ履きかえる。
堰堤を写真に見える梯子を登ったが、これを登ると下りは立て掛けてあるだけの怖い梯子…怖いね~などと話していると、工事現場の方が堰堤左側を普通に歩いている…
もうひとつ堰堤を越え、北沢をやり過ごすと右手に熊ノ平への踏み跡があり、テープ、ロープに導かれ熊ノ平~細沢取水口、ここが細沢の入渓点。
事前に知り得た情報では綺麗な沢をイメージしていたが倒木の多さに驚きつつ倒木の合間を縫って登ると2段からなる細沢大滝へ(10:00)ここは右側を高巻くが棘のある植物が多く歩きにくい。沢に戻ってからも水量、倒木共に多く直上することが困難なことが多く巻くことが増す。それでも沢を歩いている時は雪解け水の冷たさを感じながら後ろには富士山が大きく見えて気持ちが良い。しばらく歩くとガレた登りで水が枯れる前に水を補充し間ノ岳を目指す。
モレーン手前から急に天候が悪化しあっという間に大雨に。だいぶ疲れが出てきたが山野井さんだけは全く問題ない様子。遠山さんが「山野井さん疲れてないのですか?」の質問にも「足が痛いよ。凍傷で切ったところが」いやいや僕らが尋ねたのは疲労のことですが…雨風共に強くなってきた頃に間ノ岳直下でテント16:00設営完了。

芦安バス5:50~鷲住山登山口6:30~荒川出合道路終点先の堰堤8:00~細沢大滝下10:00~間ノ岳直下テント設営完了16:00

堰堤前

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7/5(火)

朝起きても(3:30)天気はいまひとつ(4:30)に出発し間ノ岳山頂(4:45)北岳山荘を過ぎ北岳へ(7:00)八本歯のコルから大樺沢、北岳バットレスへの取りつき付近で休憩しながら今後の予定を話しあう。当初の予定では5尾根から下部フランケ、Dガリー奥壁だが天気に不安もあり体力的にも辛い。4尾根なら…と、いや他の沢へ継続か縦走か…悩んでいると深いガスが一瞬晴れてバットレス下部が見えた「4尾根に行こう」と気持ちが高まり準備を整え5尾根取付きへ。期待に反してかなりコンディションが悪い。山野井さんがリードした1ピッチだけで状況の悪さから敗退。悔しがる山野井さん。気持ちが高まっただけに遠山さんも悔しそう。北海道の時もそうだったがグレードに関係なく悔しさを表わす姿に山に対する思いを感じる。
敗退を決め下山していると雨。広河原に戻り最終バスまでの間、河原に下りてボルダーで遊ぶ。

7/6(水)
奥多摩の山野井さん宅に泊まり朝から山岳史話しで盛り上がり、田代さんと合流後、白妙橋へクライミング&ボルダーへ。

記 古畑

東鎌尾根~大槍東面・赤沢山針峰フランケ中央チムニー

・期間 5/1~5/3
・メンバー 山野井、古畑、遠山

秋のヒマラヤ遠征へ向けたトレーニング山行としてGWを利用して北アルプスへ
5/1(雨・曇り)天気は良いと思い乗り込んだ上高地は雨。
まずは当初の予定を見直すことに。
新たに計画を上高地~水俣乗越~槍ヶ岳東面の岩~ババ平~赤沢山へ初日雨のぱらつくなか水俣乗越へ時間には余裕があったがこの後の天候に不安を感じ乗越手前の岩の下で泊まることに。

水俣乗越手前

水俣乗越手前

5/2(晴れ)朝5時過ぎにはテントを発ち東鎌尾根を進む。非常に気持ちの良い尾根。
東鎌尾根末端より下降し山野井さんリードにより大槍東面より脆い岩を繋ぎ最後、北鎌尾根の最終ピッチへ合流して11:20に山頂、槍沢下降。その晩、古畑遠山は練習のひとつとしてハーネスを付けたまま吊り下げオープンビパーク。

東鎌尾根

東鎌尾根

東鎌尾根

東鎌尾根

大槍東面登攀ライン

大槍東面登攀ライン

5/3(晴れ)天気が崩れるとの予報から赤沢山針峰フランケ チムニールートへ。古畑リードで1ピッチを行くも、脆い脆い。フォローをビレイ中三番目に登攀していた山野井さんにアクシデント。頭大の石が自然落石し、これが右肩付近へ強打。1ピッチで終了として下山。

残念だったことは天気と予期せぬアクシデント。しかし大槍東面、赤沢山針峰と、どちらも脆い岩を残置無視して登りオープンビパークなど取り組みたいことは実践できた。個人的に改善すべき点をこれからのトレーニングで取り組みたい。

針峰フランケ中央チムニー

針峰フランケ中央チムニー

記  古畑

白馬岳主稜

山行日:4月20日(水)

メンバー:植田、H

 

19日21時半に都内を出発し、24時二股駐車場到着。テントにて就寝。

7:00 二股出発 → 8:00 猿倉山荘 → 9:00 白馬尻

9:30白馬尻出発 → 18:00 山頂 → 23時二股駐車場到着 → 翌3時都内へ帰着

 

当初、初日は6峰あたりでテン泊、21日に登頂し下山する計画だったが、

21日午後から荒天の予報となったため、少なくとも4峰まで進み、翌日午前中には下山することを目指して歩き始めた。

白馬尻から稜線を見ると、去年おなじ時期に来た時よりも雪が少ない。

1

 

8峰への登り。暑くて汗だくになりつつ進む。

2

露出したボロボロの岩を登る

3

ひたすら雪の峰を越えていく。

4

最後の雪壁が見えてきた

5

15時半に4峰到着。

ここで幕営するか頂上まで抜けてからにするか協議。

余力があったのでとりあえず頂上まで抜けることに決定。

その後、3峰でさらに急峻な岩露出部分が出現。

これまでの箇所よりかなり脆かったので、念のためロープを出す。

そして55mの雪壁を登り、頂上へ抜けた。

6

頂上へ抜けるとものすごい強風。「ヤマテン」を確認すると風速19m、さらに強くなる予報。

白馬山荘まわりに風がよけられる場所を探すが、どこも吹き荒れていたので幕営せず、そのまま下山することに。

月に照らされた、明るい雪渓をくだって帰ることができました。

記 植田

谷川岳馬蹄形縦走

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2月の下旬に一人で谷川岳の馬蹄形縦走をしてきました。ぎりぎりの日数とぎりぎりの食料でたった一人、エスケープルートの少ない山の奥へ奥へと入っていく緊張感はなかなかのものでした。
2/26 晴れ→吹雪 6:30指導センター~13:30谷川岳~16:30茂倉岳小屋
天気予報が外れてくれて快晴の西黒尾根を歩きだす。前回1月下旬に来たときは4時間で上がれたが今回は雪が多く7時間かかってしまう。稜線に上がる頃には吹雪になった。視界がなくなり、道標に書かれた52m先の頂上小屋すら見えない状態。先行きに不安を覚えるが、休憩した小屋で見つけた誰かの忘れたクリームパンを食べたら元気が出てきた。計画続行。ほとんど休みなく10時間歩き続けた末にたどり着いた茂倉岳避難小屋は雪でほぼ埋まっていた。夜通し風雪。除雪2回。
2/27 晴れ→吹雪 6:30~12:00清水峠12:30~17:00朝日岳手前
昨晩は風が強くあまり眠れなかった。今日は弱い高気圧に覆われて晴れるはず。武能岳を越える頃には予報どおり快晴になる。上越の山々が遠くまで見渡せ、来てよかったと思う瞬間だ。所々クラストした稜線を快調に飛ばしていたが、蓬峠で片方のワカンが真っ二つに壊れてしまった。補修できるレベルではない。嘆いたところで始まらないので片方だけで歩くことにする。清水峠からの登りで天気が崩れ始め、風が出てきた。立ち止まると一気に体温が持って行かれるのでスピードを落として休まず歩き続ける。吹きさらしの稜線ではテントの張りようもなく、ハイ松帯に洞穴を作って一晩の宿にするかとも思ったが、朝日岳周辺まで行けば地形が複雑だから風も避けられると踏んで進み続ける。陽が落ちる少し前、風を避けられる恰好の窪地を見つけた。よかった。
2/28 霧→晴れ 7:45~11:40白毛門~12:45土合登山口
朝起きるとガスの中。今日中に降りられるのは確実だし晴れてくるのは分かっていたので、ガスが晴れるのを待って出発する。快晴の中、対岸の一ノ倉沢を眺めながらのんびりと下山する。昼過ぎに土合着。
(宇都宮 記)

八ヶ岳 真教寺尾根~赤岳~県界尾根

日時:2/27-28 (前夜発)
天候:晴れ -13℃くらい
メンバー:山崎
2/26
金曜日、週末の予定がインフルエンザの流行のため中止になり、来シーズンになるかもしれないと思っていた計画を、急きょ実行することにしました。
昨年冬、八ヶ岳西面、赤岳~硫黄岳縦走が叶ってから、次はと思っていたルート。
金曜夜、急いでパッキング。持ち物リストは作っていたものの、家の始末などもあり出発が遅くなる。美し森、たかね荘の駐車場に着いたのは日付の変わった1時半。
寝不足の状態でルートにも自信のないハードな行程を行くのは怖いと思い、明日はゆっくり起きて核心部手前で幕営、たっぷり休んで明後日、真教寺尾根核心部を越えて赤岳頂上、県界尾根を下りることにしようと決めると、緊張が少しほぐれ、車中眠りにつく。
2/27
7:00起床、雪の状態からワカンは不要と判断して、車に置いていくことにする。
8:00出発、9:30牛首山。扇山を越えて、なるべく前進したい。テント適地を頭にいれつつ、翌朝の不安を減らすために適地の少し先までトレースを付ける。
13:00天気予報通り、風が強くなってきた。2400m付近の平坦地まで戻り、風を避けるため斜面を下り、少し均して幕営。一人で雪から水を作ったのは初めて、アルファ米の夜ご飯も誇らしげ。
17:00就寝 夜中、20mを超える風が唸るように吹き荒れ、音と寒さに何度も起こされた。弱気になって、風敗退の暗い想像がちらつく。
2/28
4:00起床、6:45風が収まってきた、明るくのんびり出発
予定では8時には核心部まで行けると思っていたのに、モナカ雪の膝上のラッセルでペースが落ちる。ワカンを置いてきたことを後悔。それでもクラブの先輩のテクニックを思いだし、四つん這いでそっと体重分散させながら登る。2本のピックと、両膝、アイゼンで、雪を壊さないように這いあがる、息はあがるけれどワカンより断然早い。ペースが上がった。
上部の核心部を見渡せるところでは、どのラインを取ればいいのかじっくり見つめて、ポイントになる目標物を頭にいれる。これもクラブの先輩に質問して教えて頂いたことだ。
9:00やっと核心部の露岩帯。ソロのシステムはよくわかっていないので、ロープは持ってきていない。計画をしたとき、ロープなしでは怖いと思ったらここで敗退しようと決めていた地帯だ。
背後が切れ落ちた形状にドキドキする。単独の登山者が下山中、シュルンドに滑落したというのもここなのかな・・・。
ルートが合っているのかも自分には定かでないけれど、尾根の形状からして、ここ以外考えられない。少し怖いけど、行き詰って落ちるような難しさではない。クライムダウンも可能だ。上にあがればはっきりわかるかもしれない。よし、行こう。
ときどき雪の下からのぞく鎖はルートが間違っていない証拠として安心できた。
2度のトラバースも鎖は完全に埋もれていて、ここをフリーでトラバースするのかと心臓がバクバクする。以前、雪壁で、アックスの刺しが甘いとクラブの先輩から注意していただいたことを思い出す。雪面に確実にステップを作り、ダブルアックスを深くつき刺す。一歩一歩確実にすれば、怖くない。
10:00キレットからの縦走路分岐まで出たときは、達成感で感動したものの、今日の仕事の半分が終わったという気分。下降はどうするか、同ルートは避けたいけれど、目標の県界尾根は厳しいのだろうか・・見てから決めよう。
10:15赤岳頂上、賑わっている。一応、嬉しいけれど、今日は通過点という感じで心ここにあらず。
10:35風を避け頂上小屋裏で一休みしたあと、自分に本当に県界尾根が降りられるのか、尾根全体を見つめながら自問自答。資料、地図を再度確認して、降りることに決める。
下山道入口には「残雪期、滑落遭難多数発生、単独者、装備不足者、県界尾根下山禁止!(ドクロマークの絵)」の看板、気持ちがぐらっと揺らぐ。でも真教寺尾根をしっかり登ってきたのだから大丈夫、行こう。
下り口は急ながらもトレースがあり、ほっとしてしばらく追う。途中からトレースが左に行きすぎている気がしてきた。県界尾根の森林限界下へ行くにはそろそろ右にトラバースしたほうがいい気がする・・。
立ち止まり、地形を見つめて迷った末、判断。トレースを無視して右へ右へ。斜面を見上げる、雪崩れるような雪質ではない・・・。人の歩いた跡のない雪の急斜面を横切り、続いて膝上までのラッセル、下りだから良いものの、もしルートを間違えていたら・・・。登り返しは大変だ。
深みにはまっていくようで段々怖くなる。進退きわまって日が暮れてゆく最悪な想像をする。いや、この規模の山だ、間違えても今日中に修正できるだろう・・・。それでもドキドキして立ち止まり、樹林帯へと続く尾根の形状を見つめる。やはり、この方向しか考えられない。自分を鼓舞するように、深雪にもがきつつ急な小尾根を越えて進む。
先が切れ落ちて見えない斜面が前方に現われ、不安がピークに達したころ、正しいルートであることを示す小さなプレートが見えた、その下には核心部を示すハシゴの頭がのぞいている。
合ってた!合ってた!と声に出して喜びながら、ハシゴの埋もれてしまった雪壁をダブルアックスで慎重に降りていく。この2日間で一番嬉しかった時。
傾斜の落ちた樹林帯にたどり着いてほっとするも、また膝上までのラッセル。今度は横移動のためペースが落ち、ワカンがないことを再び呪う。
しばし雪と格闘してほどなく昨日のものと思われるトレースが現れ、その後はだいぶ助けられました。
12:35大天狗を越え、14:00小天狗分岐、15:30スキー場入口、16:00たかね荘駐車場
八ヶ岳の一般ルートですが、小心者の私にとってはバリエーションに匹敵する難しさと楽しさでした。小さな計画ながらも、自分の力の全てが発揮されるような感覚に、心躍りました。
でも、もし視界が悪かったら・・・。もっと寒く、風も強かったら・・・。
なにより天候、条件に恵まれていたことを痛感します。
クラブの先輩方と共に行った多くのバリエーションルート、その中で教わったことや与えられた経験が、ひとりの自分を守ってくれた山行でした。
(山崎 記)

KC4D0041

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大源太山

メンバー 古畑、山野井

以前から、頂に立ってみたいと思っていた上越の大源太山に行ってきました。

2月23日 キャニオンキャンプ場付近を朝6時に出発、ワカンを付け歩き出すものの地形が把握できずに躊躇しながら登った。3時間後には予定どうりのブドー尾根であることに安心する。雪尻が出始める頃、美しい山容が目の前に現れた。頂への急登はロープを使用せずに、尾根の左右の氷雪面を利用して上を目指した。頂には午後2時。

下山は途中までヤスケ尾根を辿ったが、地図を見ると近道になりそうな尾根があったので、そちらに向かったが、急なやぶ尾根になり、結局正規のラインのほうに向かいつつ下山した。林道に出たところで一泊。翌24日、1時間強ほど歩き車に戻った。(記 山野井)

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