城ヶ崎 ボルダー開拓

伊東市に引っ越して1年、近所で多くのボルダーを開拓したが、最近のヒット作は、城ヶ崎の門脇南の磯エリアの左にある洞窟の3本。下地も悪くなく状態も比較的安定しているが、奥の方はライトがないと暗い。
※2021/06/28 一部修正しました。

(門脇南の磯ボルダー全体図)
(ミートグラインダー)
左にあるワイドのような形状。一番奥からスタートするが、核心部は狭いムーブが強いられる抜け口だろう。3級くらいか。
(クレイジートレイン)
15手ほどのハンドジャム主体の長いラインで、ミートグラインダーまで行く。
一番奥のワイドハンドに両手を決めてからスタートするが、最初の数手が難しい。
初段以上あると思う。
※以前掲載のラインの完成版となります。

(炎の導火線)
大昔に苦労して登った、御嶽のクライマー返しと匹敵するくらいの日数を必要とした。

奥にあるハンドジャムからスタートするが、その後は連続してフィンガージャム。指の皮の消耗が激しく1日5回ほどしか触れなかった。延べ10日以上トライしたと思う。指の太さ、あるいは指の数(僕の場合だけ?)で体感は変わるだろうが初段以上だと思う。

山野井

中央アルプス 大田切本谷

日時 2020年9月8日~9日
メンバー 山野井・古畑・植田

「ちょっと高い山に行きたいんだけど、どこかないかな」と奥多摩から離れて山が遠くなった山野井さん。それではと、さほど難しくも無さそうだと聞いていて、行ったことがなかった中央アルプス大田切川本谷へ沢登りと釣りにボルダーという欲張り計画。

8日朝7:15分菅の台バス停を出発し、檜尾橋バス停で下車、トンネル、吊り橋を過ぎると取水口、それを超えてすぐ入渓。
入渓後すぐに出てくる滝は、記録によるとFixロープがあるとか。
近づいて見てみるもロープらしきものは見えず、釜が深く、そこからではクラックまで手が届きそうにない。もちろんカムなど持ってきてもいない。それどころか全員ハーネス無し。ロープ無し。メンバー全員併せて手持ち装備は、10mのロープとスリング4本、カラビナ4~5枚だけ。右岸から巻道を探すも10mのロープではあまりに頼りない。いきなり敗退かな…と古畑、植田が思い始めたころ…「そこからいけるかも」と山野井さん。しかし装備が頼りない。10mのロープ片方を山野井さんの腹に巻き、末端を植田の腹に巻くと残りは5~6mだけ。真ん中の古畑は腹にスリングを巻いてロープにカラビナを通すだけ。右岸の泥壁を登りだすが、やはりロープが短い。あと少し登れたら太めの木があるのに、そのあと少しが届かない。ビレイなんてできないのだから落ちたら、どこかにうまく引っかかって止まることを祈るだけ。ひとつの滝を超えるのに約2時間…この装備でこのラインで行ける山野井さん…流石。「様々な事態に備えしっかりとロープ、ハーネスなどを持っていけ」そう言われてしまいそうですが…それもそうかもしれないけれど、僕はそれだけだとは思いません。その限られた装備で、様々な方法を検討し、行動してみる。そんなことができることもまた山登りの楽しさなのではないかと。仮に装備不足で敗退になっていたとしても。
そんなこんなで、出だしで予想外に楽しめたあと、しばらく綺麗な沢を登っていき、途中泳げば突破できそうな小滝も、全身ずぶ濡れを避けて巻き。この巻きも古い針金に助けられる。その後、二俣あたりで雨も強くなり幕営し雨が弱まったところで釣り。3人がかりで釣りをするも一向にあたりがない。ずっと手前で魚止の滝だったのかと諦める。釣れないならもっと先を急げば明日が楽になるのにな…などと思いながら焚火。火を前に植田さんは嬉しそうに1人酒を飲んでいる。焚火のおかげで濡れた服は寝る頃にはすっかり乾いて快適な夜。
昨日、随分早くに行動を終えてしまったため長時間行動になりそうだからと5:15分に歩き出し。しばらくはゴーロを歩く。振り返ると山がとても綺麗だった。そうこうしていると沢はだいぶ細くなってくると同時に、かなりのガレ場。忠実に沢を辿っていく。お互い落石に注意しながら少しいやらしい登りが続き、最後にちょっと藪を漕ぐと登山道に合流。登山道の下には木曽殿山荘が見える。 ここから、空木岳を目指す。今回のお目当てボルダーをするために。山頂で少し休憩すると駒峰ヒュツテの少し先にあるクラックボルダーが気になる山野井さんが先に下り始めた。古畑、植田も山頂ボルダーで遊んだ後、あとを追う。山野井さんは、狙っていたクラックボルダーはフレークが動くようで断念したものの隣のクラックボルダーを楽しそうに登っていた。僕達もスラブボルダーで遊ぶ。途中、数年前に山野井さんが登った駒岩、発熱トラバースを横目に下山。しかし、この池山尾根、知ってはいるが長い。帰りは3人黙々と降りると菅の台駐車場へ。


今回は出だし核心的クライミングルートのような沢登り。それでも、ここ最近色々な事があった僕には、とても充実していたし、兄のような山野井さん、なんでも馬鹿な話しができる植田さんと一緒に行けた山行は、とても楽しいひと時だった。

8日 7:15 菅の台バス停発
    8:15 入渓
   14:00 二股 幕営 釣り
9日 5:15 出発
    8:15 稜線
       空木岳山頂~ボルダリング
    14:45 菅の台バス停着

奥多摩 山のふるさと村ボルダー

奥多摩、【山のふるさと村ボルダー】へは1年半ほど前ネパール遠征前に連れて行ってもらった大きなハングを持つ大岩で、ここは山野井さんが釣りで歩いている時に見つけたものだ。
(山のふるさと村よりの帰り道)

ここ最近の山野井さんはトレーニングの一環としてボルダーに取り組んでいて成果を上げている。特筆すべきは

10/26 瑞牆 「ミズガキ大橋ルーフクラック3段」
11/13 盾ケ崎 「釣り師エリアルーフクラック3~4段」

だろう。クラックボルダーは普段あまり苦しまずに登っているようにみえたが、この二課題は充実したクライミングだったようだ。

「ミズガキ大橋ルーフクラック3段」を登る山野井泰史
「釣り師エリアルーフクラック3~4段」を登る山野井泰史

【山のふるさと村にあるボルダー】はクラックはないが、大きなハングを持つブラックホール岩と名付けた岩で、小さな沢沿いの山腹にあり自然の中でのクライミングが楽しめる。始めて訪れた時には既に山野井さんにより複数の課題が設定されており、友人などと楽しんできた。大きくハングした岩の下から北側へ抜けあがる「スーパーエイリアン 1級」その一本左のハング下からスタートする「ETハング 4級」ルーフの西側出口から直上する「プレデター3級」岩の南面を西から東へトラバースする「スーパー流れ星 2級」南面でスーパー流れ星の中間部あたりを直上する「物体X 3級」※下地も悪く落ちられない。南面を右から左へトラバースする「こけトラバースII 7級」ブラックホール岩のすぐ横にある コケボルダー  右から左へトラバース「こけトラバース 7級」※上部ガバ使わない。などがあるが、その中の1本はルーフのど真ん中を貫き、真上へ抜ける綺麗なルートで山野井さんのプロジェクトとなっていた。登れてはいなかったが既に課題名は決まっていた「モノリス」この課題を先週一緒に城山へクライミングへ行っていた古畑和音がやってみたいな〜という話しの流れから先日、皆で訪れた。少しは苦しんでくれるかと期待したモノリスは残念?ながら一撃されグレードは「モノリス 初段」とし、そのすぐ隣に新たに完成した「ピグモン 3段+」はモノリスのスタートより少し山側から始めルーフ内を移動しプレデター3級へ繋げトップへ抜けていく美しいラインとなった。
※ピグモンはスタート後すぐにガバホールドがあるが欠けそうなため限定して登っている。
「スーパーエイリアン 1級」を登る山野井泰史

「ピグモン 3段+」を登る古畑和音

「モノリス 初段」を登る古畑和音

詳しいアプローチについての記載は避けるが、岩場を見つけ、訪れる際に注意していただきたいことは、岩が脆いところがあり不安定な場所があること、グレードは易しくとも落ちることが許されないルートもあること。よく整備されているエリアとは異なることを理解していただいたうえで訪れていただきたい。

記 古畑隆明

ピグモン3段+ モノリス 初段 スーパーエイリアン 1級 スタート位置

ピグモン・モノリス 抜け口 プレデター3級スタート

スーパーエイリアン 1級  ETハング 4級

スーパー流れ星 2級 物体X 3級

 

奥多摩 大丹波上部ボルダーエリア

前回の大丹波ボルダーに続き、それの少し上流にある大丹波上流ボルダーエリアを山野井さんと登りましたのでこちらにて発表します。

場所は大丹波ボルダーより橋を越え、左手に広場を見て、右側にフェンスを見ながら林道を歩き左にミラーを過ぎて少し上がったところからガードレールを越え、少し道路と並走し下降します。下降すると最初にある岩がトポに記載した①番などがある岩です。対岸にある小さな岩が⑧⑨課題、①課題を上流に行った課題がトラバース課題の②、その対岸から少し上流に行くと③の課題がある岩です。トポにグレードを記載しましたが前回同様グレードは参考程度にお考えください。
どれもなかなか楽しめましたが、①課題②課題③課題はそれぞれタイプが異なりお勧めです。自然に帰ってしまう前に一度登ってみてください。

大丹波上部下部エリアのトポを別ページに公開しました。

記 古畑大丹波上部ボルダー

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①の岩

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⑧⑨の岩

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②トラバースの岩

奥多摩 大丹波ボルダー

前回 山野井さんが投稿されていた 大丹波ボルダーですが課題も増えてきたこと、訪れる方もいらっしゃるようなので改めて整理させていただきました。
場所は青梅方面より川井交差点を右折(大丹波方面)後、車で10分強ですが奥多摩駅からバスで清東橋、そこより上流へ歩いて行くことも可能です。
エリアは地主様への承諾を取ってはいますが駐車に関しては十分ご注意ください。また上流の岩のさらに上流でも幾つか登れそうですが、貴重なカワガラスが4月まで巣を作るので止めたほうがよいです現在課題は19課題ありますが、今回作成にあたりグレードを表記しましたが記載したグレードはあくまで参考程度で取り付はご自身の判断でお願いします。

更に詳しいトポを公開しています。
大丹波ボルダー上部下部トポ

大丹波ボルダー図

(記 古畑)

奥多摩のボルダー

最近奥多摩の大丹波のボルダーに通っているので報告します。このボルダーは20年ほど前、マットを持っていなかった頃(座布団を置いて登っていた)に少し遊んだことがありました。
久しぶりに訪れてみると、なかなか立派であったことを再確認し、地主さんに了解を得て掃除させてもらい、再び一人で遊ぶようになりました。
上流側の岩では3本のクラックを登りましたが、ルーフ奥からスタートしクラック通しにトップアウトする課題は下地が少々悪いものの高さもあり勧めです。大きさが6メートル以上と思われる下流側の岩には、ハングからスラブに抜けるラインを4本ほど登りました。
(最近優秀な若者が難しそうなラインを追加しました)
この大きな2つ以外にも周辺で幾つか登りましたが面白かったです。
グレードに関しては、もともと僕がそれほど登れないうえ、雪山通いの合間で遊んでいたこともあり、全く解りません。
また上流の岩のさらに上流でも幾つか登れそうですが、貴重なカワガラスが4月まで巣を作るので止めたほうがよいです。
ボルダーの場所は中茶屋キャンプ場から500メートルくらい進んだところです。(山野井)

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小川山レイバックのRPと瑞牆山ボルダー

10/25-10/26で今シーズンの目標課題を2つRP。

①『小川山レイバック』5.9
②『ナーガ』一級

小川山レイバックはTRで何回も登っていたが、リードでは慣れていないカムのセッティングとフォールに対する緊張感からなかなか完登できていなかった。
RPしたトライではスタンスが良く見れており、苦手な抜け口もリラックスして登ることが出来た。

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翌日、石井代表と一緒に瑞牆シジマ谷エリアに行ったついでに『阿修羅(初段)』の右横にあるハンド~フィストクラックの短いトラバース課題『ナーガ(一級)』にトライしこれもRP。

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以前にトライした際は3手目のワイドハンド~フィストが全く解決出来なかったが、この日は最初から繋がりそうな感覚があり、かなり粘って完登した。

今シーズンの締めくくりの日に成果を出せ、幸せな週末となった。

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私の小川山レイバックのトライに何度も付き合っていただいた熊谷さん、竹内さん、石井代表ありがとうございました。

記 吉田

※『十六夜(初段)』をトライする石井代表

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