北海道クライミングツアー

期間: 8/8土〜8/17月
メンバー:山野井夫妻、古畑、山崎、Hさん

8/7 東京から青森へ車移動、青森から函館へフェリー移動

8/8 函館から旭川へ 車移動のみ(春日青少年の家キャンプ場泊)
・静かで良いキャンプ場、管理人さんがとても親切
・無料でテント、ブルーシート、タープを貸し出してくれる
・この日はキャンプ場から花火が見えた

8/9 講演会と登山 (春日青少年の家キャンプ場泊)
・爽やかなレンジャーたち、クリームたっぷりのロールケーキと登山情報を頂いた
・山野井さん東川町で「山の日」制定記念の講演会
・その間、妙子さんとHさんと山崎は富良野岳を登る
・高砂温泉600円、内部は某国のよう、一度は楽しんでいただきたい

8/10 神居岩クライミング(春日青少年の家キャンプ場泊)
・古畑さんと深川駅にて合流
・北海道初12のクラック、元気があってよろしい12a山野井さんPP
・藪で鬱蒼としており「終わった岩」とのことだが、なかなか楽しめた
・再び高砂温泉へ、なかなか賑わっている
・キャンプ場で砂金おじさん、笛おじさんと会う
・笛おじさんからは最終日、全員に手づくりの笛をもらう
・H氏、笛吹けど鳴らず

8/11 奥立て岩クライミング ~層雲峡へ移動 (層雲峡オートキャンプ場泊)
・市街に突然現れるこじんまりとした可愛い岩場、雨に強いが大雨が降ると沼のよう
・層雲峡オートキャンプ場 敷地内で鹿と会えるかも
・コインランドリー○、乾燥機◎、シャワー××、バンガローのマットはむず痒くなる×
・黒岳の湯、オートキャンプ場で割引券をもらい500円
・H氏、笛吹けど鳴らず

8/12 ニセイカウシュッペ山ハイク (層雲峡オートキャンプ場泊)
・7:45 駐車場 9:45 山頂 11:30 駐車場
・途中から雷雨の中、冷や冷やと登る
・H氏、笛鳴らず、安定のカスレ感

8/13 石垣山クラッククライミング (層雲峡オートキャンプ場泊)
・クラックの充実した岩場、ルーフクラックも
・釧路労山の会長さんとワンちゃんに会う
・アプローチで蝦夷雷鳥と会う、ワイドの中には青大将2匹も
・H氏、笛鳴らぬまま帰京、愛別駅でのお別れ
・近くの協和温泉500円、なかなかよい

8/14 層雲峡 蝦夷生艶気蒲焼ルート~占冠村へ移動(道の駅しむかっぷ泊)
・7:15 駐車場 7:45 ルート取り付き 8:00 メインピッチ取り付き 13:00 駐車場

8/15  赤岩青厳峡 クライミング(道の駅しむかっぷ泊)
・レジェンドクライマーS氏夫妻と会う、頂いた美味しいスイカとトマト
・岩場としては一番活気があった印象
・古畑さんかぶり11dをRP
・山崎は念願だった初11aを北海道で登れて嬉しい

8/16 赤岩青厳峡クライミング~苫小牧港へ移動
・TRでのんびり遊んだあと、優秀な若者たちの集うどっかぶり大ハングを見学
・競走馬のまち日高を抜けてドライブ、ウマの群れ、野生のキツネたちと会う
・海の近くの富川駅にて古畑さんとのお別れ、段々とメンバーが減り車内に寂寥感

8/17 苫小牧から八戸へフェリー移動、八戸から東京へ車移動

 

 

(記 山崎)

衝立岩正面壁 雲稜(第一)ルート

谷川岳 衝立岩正面壁 雲稜(第一)ルート
日 時 2015年 6月13日(土)~14日(日)
登攀者 遠山学 塚田尊明
スタイル 人工登攀

1P 25m Ⅴ 塚田リード 6:00
[二人用テラス]
アンザイレンテラスから左の凹角を登る。ボサまじりで悪い。実力をわきまえ迷わずA0。二人用テラス下あたりの岩が脆い。

2P 40m Ⅳ A2 遠山リード 7:00
[第1ハング]
壁全体が脆い。どの岩も浮いている。第1ハングのアブミ動作は、足は壁に届くが、体感的には空中のアブミの掛け替えに近い。アブミ技術では、全ピッチの中で一番難しく、体力を使う。

3P 40m Ⅳ A2 塚田リード 9:00
[第2ハング]
第2ハングを越すラインは、ハングの切れ込んだところの側壁を直上するように登る。第1ハングより優しく感じる。しかし長いピッチであった。

4P 15m Ⅳ A1 遠山リード 13:00
[左上トラバース]
ルート図では30mのピッチだが、ロープの流れを考え15m程左上した凹角の入り口で切る。そこはビレイ点らしくなっており、ハーケン、ボルトが固まって打たれていた。しかし、そのビレイ点の岩ごと浮いている。

5P 15m Ⅳ A1 塚田リード 14:00
[凹角の直上]
とても脆い凹角。ランナーを取るが強度は如何ほどのものか。ビレイ点が浮いているという精神的恐怖。できるだけプロテクションをたくさん取って行った。

6P 30m A1 遠山リード 15:30
[第3ハング]
第3ハングを越えるピッチ。フリーと人工が混じり総合的に一番難しかった。
遠山氏の渾身のリードであった。

7P 40m Ⅳ+ 塚田リード 18:00
[湿った溝状部]
草付きと泥の溝状を登る。傾斜は緩くなるが、残置支点が少ない。逆に言うと落ちられない。日も沈み、あたりが薄暗くなる。ホールド、スタンスが見えなくなる前にと、走るように登る。

8P 15m A2 遠山リード 19:00
[洞穴ハング]
洞穴ハングですっかり暗くなる。ヘッドライトを点け残置支点を追うような登攀となる。残念ながらローケンションは黒一色。しかし夜間登攀という貴重な体験でもあった。暗闇に揺れるアブミ、アルパインに酔う。

9P 30m Ⅲ 遠山リード 20:30
[チムニー]
チムニー状なのか、ライトの灯りでは傾斜も形状も認識しづらい。塚田のピッチであったが恐れをなしてリード出来ず。実力不足に意地を張らず(泣いてお願いして)、遠山氏にトップを譲る。

10P 40m Ⅲ 塚田リード 21:30
[草付きと岩の緩傾斜帯]
二人とも雲稜ルートは初見。衝立の頭までのルートがよくわかない。ヘッドライトで照らすも、踏み跡なのか判別できない。とにかく駆け上がる。先が分からないので、40mほどロープを伸ばし灌木でピッチを切る。雷がゴロゴロ鳴る。

11P 10m Ⅲ 遠山リード 22:10
[衝立の頭]
10P目の終了点からわずかで衝立の頭であった。リングボルトも2本打たれていた。10P目のスタートから50mいっぱいと言ったところだ。

時は22時30分。各駅停車で行く16時間30分の長旅であった。
無事で何より。欲を言えば日の出ているうちにゴールしたかった。
下降は明日にして、衝立の頭でビバーク。カッパを着てツエルトをかぶり寝ころんだ。

[ギア]
実際にランナーもしくは前進として使用したギアは、ヌンチャク20本、 スリング20本、 カラビナ20枚 、ハーケン4サイズ、 ストッパー♯1から♯6、 エイリアン黒、青、緑、黄色、赤 、キャメロット♯1、♯2 、リンクカム赤、黄、 スカイフック、 3mmシュリンゲ。

持参したギアは上記以外にも、他のサイズのカム類、他のサイズのハーケン、ボールナッツ、ラープ、バードピーク、リベットハンガー、コパーヘッド、ジャンピング、リングボルトなどを持参した。

ロストアローなどの厚めのハーケンが欲しいと思った。

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(塚田記)

奥多摩 大丹波上部ボルダーエリア

前回の大丹波ボルダーに続き、それの少し上流にある大丹波上流ボルダーエリアを山野井さんと登りましたのでこちらにて発表します。

場所は大丹波ボルダーより橋を越え、左手に広場を見て、右側にフェンスを見ながら林道を歩き左にミラーを過ぎて少し上がったところからガードレールを越え、少し道路と並走し下降します。下降すると最初にある岩がトポに記載した①番などがある岩です。対岸にある小さな岩が⑧⑨課題、①課題を上流に行った課題がトラバース課題の②、その対岸から少し上流に行くと③の課題がある岩です。トポにグレードを記載しましたが前回同様グレードは参考程度にお考えください。
どれもなかなか楽しめましたが、①課題②課題③課題はそれぞれタイプが異なりお勧めです。自然に帰ってしまう前に一度登ってみてください。

大丹波上部下部エリアのトポを別ページに公開しました。

記 古畑大丹波上部ボルダー

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①の岩

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⑧⑨の岩

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②トラバースの岩

奥多摩 大丹波ボルダー

前回 山野井さんが投稿されていた 大丹波ボルダーですが課題も増えてきたこと、訪れる方もいらっしゃるようなので改めて整理させていただきました。
場所は青梅方面より川井交差点を右折(大丹波方面)後、車で10分強ですが奥多摩駅からバスで清東橋、そこより上流へ歩いて行くことも可能です。
エリアは地主様への承諾を取ってはいますが駐車に関しては十分ご注意ください。また上流の岩のさらに上流でも幾つか登れそうですが、貴重なカワガラスが4月まで巣を作るので止めたほうがよいです現在課題は19課題ありますが、今回作成にあたりグレードを表記しましたが記載したグレードはあくまで参考程度で取り付はご自身の判断でお願いします。

更に詳しいトポを公開しています。
大丹波ボルダー上部下部トポ

大丹波ボルダー図

(記 古畑)

瑞牆山マルチ

瑞牆山、大ヤスリ岩周辺の夢のカリフォルニア〜御祝儀岩シルバーフリーウェイに行ってきました。

日程: 5月8日

メンバー:石井、遠山

表登山道駐車場から長いアプローチをこなし大ヤスリ岩が左に見えた所で、トラロープを潜りパノラマコースへ。直ぐに夢のカリフォルニアの取り付きに着いた。1P目は石井さんのリードでスタート。朝一のクライミングと寒さもあるのか?身体も動かず未熟な自分には厳しく感じた。2P目遠山リード。ワイドクラックを殆ど登った事がない分にはかなり厳しく感じた。今思うとムーブが間違いだったと思う。時間はかかったが無事抜ける事が出来た。石井さん曰くヨセミテのような良いルートでした。

時間も充分にあった為、予定通り御祝儀岩のシルバーフリーウェイに向かう。賽の河原のケルンと近くのFIXが取り付きの目印!取り付きから15分程登るとシルバーフリーウェイのスラブが木々の間から見える。装備を整えクライミング開始。1P目石井さんのリードでスタート。最初のボルトから次のボルトまでは10mは離れている。勇気と覚悟を決め墜落の許されないスラブの海を登り出す。途中のフレークにカムは入るが手で持つと崩れる為墜落に耐えられる可能性は低い気がする。2P目遠山、3P目石井さんリードで終了。各ピッチとも墜落は許されず全3P、75m程でランニング用のボルトは錆びたリングボルトとRCCボルト4本のみ。緊張感のあるクライミングを楽しめた。技量、体力など反省点が満載だが少しずつでも成長して行きたいと思います。

imageimage 続きを読む

日本登攀クラブGW合宿

5月3日~5月5日 北アルプス、岳沢合宿

メンバー:山野井、熊谷、古畑、山崎

5月3日 入山
5月4日 天候不良の為南稜中止、代わりに奥明神沢~明神岳~前穂高~岳沢
5月5日 コブ尾根、下山

コブ尾根コースタイム:2:30起床-3:40出発-6:00コブ取付-8:30稜線-9:40天狗のコル-10:00岳沢
(記 山崎)
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北ア滝谷/北山稜側壁〜2尾根

4月17日〜19日(二泊三日)

メンバー:山野井、宇都宮、遠山

ルート:  滝谷 北山稜側壁〜中間ルンゼ〜2尾根〜松濤岩〜北穂高頂上〜B沢のコル〜B沢下降〜滝谷避難小屋。

4月17日

新穂高温泉〜滝谷避難小屋〜雄滝付近への偵察。

う荷物を小屋に置き、雄滝へFIXを張りに向かった所、雄滝が完全に出てしまっており状態が悪い。雄滝の左の壁を登ろうとしたが難しそうな為、 雌滝側の沢から雄滝側に登り、雄滝に向かっているバンドを確認した所、雄滝にトラバース出来る事を確認。念の為、雌滝の入り口付近にケルンを積み避難小屋に戻り、早目に就寝。

この日は午後から晴れの予報も、ガスのかかった天気模様。

4月18日

避難小屋2:50発〜合流点5:00〜1ピッチ目6:30〜北穂高頂上14:40〜合流点16:00〜滝谷避難小屋17:00。

2:00に起床し外を見ると満天の星空。今日は晴れるという予報は当たった様だ。
昨日の偵察場所の雌滝の入り口のケルンまで行き雄滝に向かうバンドをトラバース、トラバースからは状態が悪く、1ピッチロープを使用し雄滝上に降りた。
合流点に到着し明るくなるのを待ち氷や壁の状態を確認するも、当初予定にしていたC沢右俣奥壁
にかかるらしい氷は状態が良くなく氷が無さげな為、2尾根のB沢側に出来る氷に予定を変更して向かったが氷が見当たらない。どうしようか?と話しをして適当に北山稜側壁の面白そうな岩壁のラインを登る事にした。
岩登り、ルンゼ登攀、数ピッチの同時登攀なども交え綺麗な景色を堪能しながら予定の15:00前の14:40分には頂上に出る事が出来た。

19日、滝谷避難小屋〜新穂高温泉。
帰りはゆっくりと林道脇のフキノトウを採りつつ下山。
雨が降り出す前に車に戻る事ができた。

ルート自体は、見た目よりも難しく、ピッチ数もあり、岩あり雪ありの面白いラインでした。

使用ギアはキャメロット2番以下の、ナッツ、カム、ハーケン等を使用。
中間支点、ビレイ点などは全て自分達で作成。

色々と勉強、リードもさせて頂き天候にも恵まれ最高のアルパインクライミングでした。
山はやはり、気持ちが良く楽しいです。

 

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( 記 遠山)

注目

こちらは日本登攀クラブ公式ホームページです

※更新情報※

2025/7/22 会員専用資料追加しました。

奥多摩のボルダー

最近奥多摩の大丹波のボルダーに通っているので報告します。このボルダーは20年ほど前、マットを持っていなかった頃(座布団を置いて登っていた)に少し遊んだことがありました。
久しぶりに訪れてみると、なかなか立派であったことを再確認し、地主さんに了解を得て掃除させてもらい、再び一人で遊ぶようになりました。
上流側の岩では3本のクラックを登りましたが、ルーフ奥からスタートしクラック通しにトップアウトする課題は下地が少々悪いものの高さもあり勧めです。大きさが6メートル以上と思われる下流側の岩には、ハングからスラブに抜けるラインを4本ほど登りました。
(最近優秀な若者が難しそうなラインを追加しました)
この大きな2つ以外にも周辺で幾つか登りましたが面白かったです。
グレードに関しては、もともと僕がそれほど登れないうえ、雪山通いの合間で遊んでいたこともあり、全く解りません。
また上流の岩のさらに上流でも幾つか登れそうですが、貴重なカワガラスが4月まで巣を作るので止めたほうがよいです。
ボルダーの場所は中茶屋キャンプ場から500メートルくらい進んだところです。(山野井)

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もう少し、もう少し。

昔の本。岩と雪を読み、自分の知らない山や岩を見ているとワクワクします。そんな時に金峰山の石塔岩・・・。金山沢が凍ってたらアイスも出来るかな?

など想像をして、行ってみたいな・・・。
それなら奥多摩駅〜石尾根を登って全山縦走もしたらもっと面白いかも知れないと思い1人で歩こうと思いました。
単独登攀用の荷物、4日間の荷物、幕営装備を背負い歩き始める時には、飲み水は800mℓのテルモス。
各所に水場があるから多いかな?と考え奥多摩駅を25日の朝4時に出発。
途中の奥多摩小屋で2ℓの水を汲み雲取山に11時。
雲取山で休憩を取り、アイゼンを装着し飛龍山の下りへ。飛龍山までのコースタイムでは3時間25分。
しかし、雪の状態が悪く、北天のコルに到着したのが、
17時10分。
しかも、雪が汚すぎて水を作れない・・・。明日の行動水と夜のアルファ米、コーヒー、スープの分しかない。
次の水場は飛龍山の少し先。なんとかなると思い、朝ご飯は食べずに行動食のシリアルを詰め込み26日、5時に歩き出す。
飛龍山の近くの秀岩からの景色は本当に最高だった。
歩いても歩いても水場の水がない。
運が悪いのか良いのか、かなりの晴天。暑さと水不足で、次第に身体が攣り始めた。ヤバイなと思いながらも晴天の景色に癒されながら、もう少し、もう少し頑張ろう!と思いながらゆっくりと歩いていた。将監小屋に辿り着いた時には11時30分。
水をガブ飲みし大休止。
本当は遅くても9時には到着する予定だった場所。
このペースだと28日の増富温泉〜韮崎駅行きのバスの最終時刻に間に合わないかもな・・・。次の水場までの距離と幕営地を想像し、この先も雪の状態がこの状態なら話しにならないな・・・と弱気になり足は一ノ瀬に向かい歩いていた・・・。
丹波の最終バスになんとか乗り自宅へ。
長い、長い下山を歩きながら、今、帰ってきてからも行けたかな・・・。しかしあの先も水が無く作れなかったら・・・。と心に言い訳をしている様な気がします。
この時期の奥秩父が水の採取が厳しいのは予想もしていませんでした。雪が汚すぎて作れない事も。
山もクライミングも、失敗や経験を糧に次の挑戦に繋げていきたいと思います。
(記 遠山)
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