志村です。
来年の正月山行のトレーニングの一環として鳳凰三山経由甲斐駒ヶ岳
登頂を計画しました。
朝5時に夜叉神をヘッデンを付けて歩きはじめる。
薬師岳を10時15分・観音岳を10時50分・地蔵岳分岐を午後2時5分。
まだ余裕があったので、オベリスクで1時間程遊び本日予定していた幕営地
の早川尾根小屋に向かう。
ところが、2時30分頃白鳳峠に付くと赤薙沢の頭が崩壊して通行不能。
残念ながら、甲斐駒ヶ岳縦走の継続を断念し広河原に4時40分到着し、
今回の山行を終える。
脚力に不安はあったが、思いの外歩けたので満足している。
11時間30分・32120歩の山歩きでした。
天気も良く、富士山が後ろから背中を押してくれているような素晴らしい縦走でした。
筋肉痛もなく、来週の裏妙義そして来月の日和田山でのアイゼントレーニング、
12月からの裏同心のアイスクライミング等楽しみが多くて、体がいくつあっても
足りません。山はやっぱりいいですねえ。
赤石沢
日 時 8月16日~18日(前夜入り)
場 所 南アルプス 大井川支流 赤石沢
メンバ 山野井夫妻 宇都宮 塚田 鎌田
16日
牛首峠[入渓点](8時40分発) - 大ガラン先ビバーク地(14時着)
門ノ滝の高巻は、右岸からの記録が多いですが、私たちは左岸から巻きました。踏み跡もあり、ロープは出しませんでしたが、急な斜面で灌木を掴んで登って行きます。
CS滝とか洞窟滝と呼ばれる、狭い岩の間を人工で登るところがあります。ザックを背負っては登れそうもなかったので、空身でロープを付けて登りました。登りきると岩の外にでるので、そこからロープを外側に投げ荷揚げしました。
大ガランを越え少し行った先の右岸でビバークしました。沢全体を見て、一番良い場所のように感じました。
17日
ビバーク地(6時30分発) - 百間洞山の家(11時50分着:小憩後発) - 赤石岳避難小屋(1時間程休憩) - 赤石小屋(16時30分着)
大ゴルジュ入口付近に崩壊した雪渓がありました。私たちのときは、さほど悪くなく通過できました。
大ゴルジュの高巻は高度感があります。私たちは一か所ロープを出しました。
18日
赤石小屋(4時30分発)- 椹島(6時30分着)
今回の赤石沢は全員が初めてでした。大変な渡渉もなく、水量が少ないのではと感じました。天気も良く、さまざまな好条件に恵まれ、岩魚、山女魚などの自然の恵みもいただき、楽しい沢登りになりました。
畑薙第一ダムから先は一般車の通行ができないので、東海フォレスト管理の山小屋と送迎バスを使いました。
私たちの場合、ロープは8mm×30m、1本で問題ありませんでした。水量や高巻きのルートの取り方、人数によっては、ロープの選択は変わるかもしれません。
唐松岳 八方尾根往復 8/14~8/15
悪天候と油断の為に登れなかった一年前の唐松岳に、もう一度、息子と二人で行ってきました。
二人とも久しぶりの登山となりましたが、天気が素晴らしすぎて、太陽の圧力に大変苦しみました。八方池山荘から四時間かかり頂上山荘11時着。テン場も暑く、なかなか体力が回復しない。夕方、山頂へ向かいました。
昨年、雨の八方尾根を下りながら、「来年また登ろう。」と話し、その約束を果たせたことは大きかったと思います。
来年は白馬岳、次は鹿島槍か五竜と計画を考えることが楽しいです。
クライミングを始めて10ヶ月の息子は、ジムでは5.10aを登るようになり、外岩では三つの5.9をレッドポイントするまで上達しました。私も負けないように真面目にトレーニングするようになり、夏の前に、10dオンサイト、11aレッドポイントをすることができました。今では、息子は完璧に私のパートナーとなっています。いつまで私と登ってくれるのか分りませんが、見捨てられるときがくるまで、一緒に山を楽しみたいと思っています。
いまのところ、来年は白馬岳へ行く予定です。
記:原田
ペルーアンデス
山野井、野田の1ヶ月間のアンデス登山の報告です。
ブランカ山群のピラミデ南西壁(5885m)。高所順応としては少々難しく、4800
mのキャンプから18時間かけ往復しました。同ルートを10数回V字スレットを作
り下降しました。
その後、ローカルバスを乗り継ぎ本来の目的地ワイワッシュ山群に入りました。
まずは未踏のプスカントゥルパ東峰南東壁(5410m) 山野井が3年前から考えて
いたラインに6月15日に取り付きました。前半は難しい岩が連続し後半は脆い岩と
シュガースノーに苦労しましたが、16日午前10時に登りきることに成功しまし
た。
ルート名 クンピールガンスウミョンガンダ
ベースキャンプを移動後、トラペシオ南壁(5653m)へ。 ここにはすでに2本の
ルートが存在しますが、空白の右に新ルートを求めました。日程の迫った23日に取
り付き、14時間後の午後4時過ぎに登り切りました。前半はそれほど難しくはありま
せんでしたが、後半はかなり危険な岩と氷を突破しなければなりませんでした。
ルート名 マジックベル
今回は日本を出る時から2つの山で新ルートを考えていましたが、理想的なラインか
ら登れ大満足な登山となりました。
山の恵
志村です。
6月2日 私の性と言おうか、「山うど」を食さないと夏を迎えられない身である。
5月の枡形川では我慢しきれず、通い慣れた苗場山裏の「釜川」に行く。
4:30起床。 牛丼をかき込み、早々に入渓。
2投目から9寸が出るが、岩魚以上に山菜捜しに夢中である。
本命の「山うど」「うるい」が予定通り私を迎えてくれた。
その場で洗い、生のままかじる。
究極の恵みである。
採取しながら岩魚の拾い釣りをし、新緑と残雪のある渓を巡る遊びは
至福の「いやし」である。
写真は1本目の渓の釣果と収穫である。
2本目の渓は入渓者があり、途中撤退。
車に戻ると睡眠不足と今回の釣行の満足感に浸りまどろむ。
帰途、清津峡の温泉と「山菜そば」でしめくくる。
以上、区切がついたので、来季のアイスまで乾いた岩に専念しなければと思う
64歳の昨今です。
山岳釣行
アイスのシーズンも終わり、夏眠に入り始めた志村です。
OBの玉上・公務員の梶山の3人での恒例の山岳釣行は
朝日山系・枡形川に入渓しました。
5/2 20時東京発。東北道と山形道経由
5/3 6時間程で大鳥の「たきたろう館」に到着し、ビールを飲んで仮眠。
5時起床で小雨が降る中、6時出発。
1昨年以上の残雪量。陽あたりの良い土手にふきのとうとこごみが
春の息吹を感じて楽しそう。
鰍川の分岐を過ぎ、デブリの跡を踏み分け林道を進む。
下降点が分からず、空身で適当に河原へ。
渡渉点を確認し登り返し、悪夢の増水に備えて20mロープをフィックスし
股下の渡渉で対岸へ。
時間と体力がまだあるので、上流の工藤さんのぜんまい小屋を目指す。
昼前に小屋に着くが跡形も無し。雪だけが積もっている。
ブナの若葉はまだまだで、「まんさく」の花だけがちらほら咲いていた。
ビールで乾杯して天幕を設営。
私だけ初岩魚数匹ゲットを目論んで下流で竿を出すが当りは無く
「ぼうず」で帰幕。ブランデー・日本酒はあるのだが、しかたなく
高級な(?)レトルトカレーで晩飯。
明日の釣果を期待し19:00就寝。
5/4 4:00起床。底なだれ・スラブ帯を超えて本命の上流を目指す。
渓相を見ると我慢が出来ず竿を出す。
2投目で当り・くいが浅いので十二分に仕掛けを送り込んであわせ、
初釣果はさびのとれない「ちくわ」のような情けない7寸岩魚。
かわいそうだが初物なのでビクへ。
おもりを大きくしてねばると、形の良い9寸が出る。
この先が楽しみであったのだが、上流へ行った仲間は「水量と
雪の状態が悪く進めない」とのこと。
くやしい思いで戻るが、それでも尺を含めて5匹ゲット。
刺身は無理だったがムニエルと岩魚汁でささやかな酒宴。
悔しいので気合を入れて「雪上焚火」。
好き友と焚火さえあれば、これで充分。
これが5月山岳釣行の醍醐味である。
5/5 晴。竿を出しながら下山すると、途中水芭蕉の群落や
一輪の凛とした座禅草とめぐりあえて、春を待ち焦がれる東北の
季節を感じる釣行でした。
コゴミも土産として採取できたので、大好きなアイスクリームと
「出羽屋」を目指して下界へ。
ザイオン国立公園とインディアンクリーク
5月2日から26日まで山野井+妻、と竹内でザイオン国立公園とインディアンクリークで登ってきました。ラスベガスからレンタカーで3時間、25ドルの入園料を払いザイオンに入りましたが、どこもキャンプ場が一杯だったので、初日は仕方なく少々高いRVパークで泊まりました。2泊目以降は1サイト16ドルのSouth Campgroundを確保しクライミングを開始しました。マルチピッチで有名なザイオンですがBig Bend やConfluence Areaにはなかなか良いショートルートが揃っていました。山野井はTunnel Wallで登りたいルートがあったので、5日間もトライしましたが登れませんでした。なお岩場で会ったイスラエルのクライマーからの情報で水場もトイレも無いが無料のキャンプ場を見つけたので、数日はそこに滞在しました。
後半はインデアンクリークです。途中食料などの買い出しなどをしながら北周りで600キロを7時間で走り無料のキャンプ場Creek Pastureに入りました。水場はありませんが奇麗なテーブルとトイレがあります。水を確保する一番近い場所は車で10分、キャニオンランド国立公園でした。ゲートで水だけが欲しいと言えば無料で入園できビジダーセンターで汲むことができました。ルートは勿論エリアもたくさんありますが、一部は野鳥の産卵時期なのかクライミング禁止になっていました。噂どおりパラレルのクラックが多いため同じサイズのカムが5つ6つと必要な場合もありました、ルートも長いので60mのロープを用意しておいて助かりました。最終日はラスベガスのホテルで宿泊しバイキングで腹一杯になりましたが、個人的には本来の目標ルートまで到達できなかったので完全には満足と言う旅にはなりませんでした。
滝谷第四尾根
塚田です。宇都宮さんと5月3日~5日、滝谷第4尾根を出合から行ってきました。想像よりも難しく、自分にとっては困難なクライミングでした。
夏では簡単なピッチが雪がついているととても悪く、Ⅱ級、Ⅲ級とは思えなかったです。
4日に少し天気が悪かったですが、全体的には安定した天候状態で、充実したクライミングができました。
<参考>
・残置はあまり多くない。ビレイ点も自分で作ること多し。
・ギアはキャメロット#1以下とエイリアン青~赤までを1セットを持っていったがキャメ#2があってもいいかも。ハーケンは軟鉄ウェーブハーケンのサイズが使えた(ロストアローの小さめサイズ?)。
・取り付きとなるスノーコルはC沢入ってすぐ右にある雪のついたコルではなく、しばらく詰め上がり、沢がS字状に屈曲をした先にC沢右俣奥壁が見えてきてから右に現れるそれ。
北穂高/滝谷第二尾根
8日12:45駐車場-15:10白出-17:10滝谷出合い小屋
9日滝谷出合い小屋2:30-5:40第二尾根取り付き6:00-15:50一般縦走路-16:00北穂高避難小屋
10日北穂高避難小屋8:00-10:00滝谷出合い小屋-13:10駐車場
野田氏、小杉山で滝谷へと向いました。初日の昼に新穂高温泉を発ち夕方に出会い小屋泊。
雪の安定している深夜のうちに出発し第2尾根の取り付までアプローチしました。
滝谷を始めて取り付いた私は、どうやら岩場を甘く見ていたようです。難度こそ高くは有りませんでしたが、とにかく長い。途中から疲労の蓄積も有り何ピッチか数えることもせず、ひたすらに登り続けることになってしまい、昼過ぎ遅くとも14:00には避難小屋へ入れると見込んでいたのが実際は16:00。
翌日にはクラック尾根や第一尾根辺りを取り付く予定が、私の疲労のため下山することになり、終始ラッセルしリーダーをとって頂いた野田氏にはひどく残念な思いをさせ反省するところ多々です。
ただ今回、暦の上でこそ冬期は終わっていますが、それでも吹き上がり頬を打つ雪煙。荷を軽くするための3シーズンシュラフによる震えながらの浅い眠り。また雪崩の恐怖を感じながらの沢の登下降と今まで殆ど経験したことの無いアルパインクライミングを体験させて頂きました。冬山は何よりも体力。改めて実感させられ今後の指針の一つが見えることにもなる、私としては大変に充実した山行となりました。
権現沢左俣から東稜バットレスの継続
25日美し森駐車場19;20-21:30出合小屋
26日出合小屋6:20-9:20バットレス11:10-11:30稜線分岐-11:50権現岳頂上-13:30権現沢左俣大滝-14:30左方ルンゼ大滝15:50-16:30出合小屋17:10-18:20美し森駐車場
野田氏、小杉山で権現沢左俣から東稜バットレスの継続と左方ルンゼの大滝を登ってきました。
ただ左俣の大滝を最初に登攀する予定が、ルンゼの分岐を間違え、まずバットレスから頂上まで
上がり、左方ルンゼの源頭から下降しつつ大滝を懸垂下降の後の登り返しです。
このところの寒暖によって雪崩は落ちきり、当日は気温が下がり冷え込んでいる好条件の中、快
適なアプローチをすることができました。そのため時間に余裕をもつことができたので左方ルン
ゼの大滝を十分な手応えを感じつつ登り、充実した1日を野田氏のパワーに引っ張られ過ごすこと
ができました。感謝です。