城ヶ崎で登った

「自らを誇らず、外部へ顕示せず」と言う姿勢はクライマーとして素晴らしいと思う。この会のホームページをみるとあまり更新されていない。活発に提出される山行届けとは対象的に感じる。
半年に一回くらいはブログを更新したほうが健全ではないかと思うと、日登の若者衆で話していた。そんなことを言うのであれば、自分が率先して記録を書いた方が良いのではないかとも感じている。活動していることが対外的に分かれば、同じ志を持つ仲間がいくらかは増えるかも知れないし。

今年の冬のハイライトはMars 5.14aが登れたことだ。
海亀エリアにあるルーフなのだが端的に言い表すと
オールナチュラル、波の上でハンギングビレイ、回収はエイドダウン、途中でのロワーダウンは不可、ルートは12+から、それらの障壁がある。パートナーが問題になるが山野井さんが快諾してくれた。

Marsの負荷は自分には高く2トライしただけで体のパワーが吸い取られ、次の日は、体に力が入らず抜け殻のようになってしまうこともあった。トライ7日目の最終トライ、フォールしたら、ギアを撤収し帰ると約束しスタートした。前腕の張りを感じるが、慣れた手順をこなしていくと核心の一手が止まった。このチャンスを逃さないのがクライマーである。翌週は長雨が続きMarsは染み出してしまった。後になって今シーズン最後のチャンスを掴んだ事に気づいた。マスターではまた来季に。

下記の登った課題とコメント
浮山橋
スコーピオン  5.12b
頭をスタックさせる珍技ヘッドジャムを核心部で使った。

アストロドーム
モータードライブ 5.12d
日登ではアストロドームが流行っていたみたいで、自身も7日間通っていた。個人的当たりくじはモータードライブ。これまで、城ヶ崎で登った課題で1番面白かった。

ブリザード 5.12d
杉野保氏の連載DIg Itで取り上げられた前傾フィンガー
マリオネット 5.12a
天井に走った迷路のようなクラック。


あかねの浜
バランスオブパワー 5.12b
名前の通りなかなかバランシ-12bがギリギリな技量では難しいだろう。


もずがね
スカラップ 5.12d/13a
ワイドクラックはというより現代アートの彫刻をよじ登るイメージ。不動の拳より難しく感じた。

バンブー北の磯
イッカクダンサー 5.12c/d
ルーフクラックの長さで言えば城ヶ崎随一であろう。
ルーフクラックにのおもしろさに目覚めた方にオススメ。

熱川ダンサー 5.12c/d
山野井さんも言っていたが、イッカクダンサーより断然難しい。LowスタートはProjectだ。


海亀エリア

フォボス 5.12d
シンハンドのルーフクラックである。

ダイモス 5.13a
このルーフのKing Lineだ。ジャミング主体で登っていく★★★ライン。おもしろさNo.1がモータードライブならNo.2はダイモスだ。

マーズ 5.14a
吉田和正氏の遺作。Old But Goldより引用
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オールナチュラル、波の上でハンギングビレイ、回収はエイドダウン、途中でのロワーダウンは不可、それらの障壁を差し引いて余りある素晴らしい内容を、このルーフクラックは持っている。マーズが手厳しいなら、フォボス、ダイモスでも十分だ。このルーフに込められた情熱のかけらが消えてしまうほど、日本のクライミングは浅くないと思いたい。
”””””””””””””””

なみだち
タコ 5.12a
シンハンドサイズの前傾クラック。わかってしまえばそんなに難しくない。


門脇テラス
ホシナクラック 5.11d
綺麗なフィンガークラック。かかりはポジティブ。


門脇南の磯炎の導火線 2段
ルーフのフィンガークラックは難解だ。6日通って登った。

瑞牆山でのマルチピッチクライミング

最近、瑞牆山(と小川山)で何本かマルチピッチクライミングを行なったので、備忘録として・・・
9月17日 晴のち曇り
十一面岩奥壁、恋するモーメント 4P 5.10b(PD)
佐藤裕介さんがロクスノ95号で紹介したルート(初登は横山勝丘、千裕夫妻)
少々ふざけたネーミングだが、内容は良かった。
1P Joyful Momentの1P目の途中から直上するクラックを登る。
   パッと見にはプロテクションが取れなそうに見えるが、登ってみれば
   スモールカムが何ヶ所か決まる。クラックも易しい。
   クラックが終わり、スラブを右上したところで切りたくなるが、
   1P目の終了点はその上の少々汚いクラックを登った回廊のような
   ところが正解(岩にロープが巻いてある)
2P 短めのワイドクラックを3本続けて登るピッチ
   最初のワイドクラックは出だしが少々登りづらい。
   2本目は右側のフェースも使え易しい。
   3本目は一番手応え有り・・・
3P なかなかトリッキーなスラブをプロテクションに悩みながら
   トラバースから直上する。
   スモールカムが有効
4P Joyful~の最終ピッチと同じ
使用カム:キャメロット#0.2~#0.75・#2~#4 各2 

9月22日 曇り時々小雨
小川山 屋根岩2峰セレクション 6P 5.9
天気予報はかなり微妙だったが行ってみた。
2ピッチ目のスラブの終了点で少し降られたが、何とか持ってくれた。
5ピッチ目のトラバースは濡れていて嫌らしかった・・・
吉村君、お疲れ様でした。

9月30日 晴のち時々曇り
十一面岩左岩壁 山河微笑~奥壁 Joyful Moment 継続
山河微笑  5P  5.10a
1P 今日は乾いていて快適!
2P 大チムニー、左カンテへ出ず直上
3P 木登りからハンドクラック、ワイド気味のところが
   ヘルメットが邪魔・・・
   ここまで吉村君リード、頑張りました!
5P 今回もRP出来ず・・・このピッチ本当に苦手・・・
   フォローの二人はノーテンション(教えて欲しい)
カム:キャメロット #0.75~#4 各2+#0.5・#5 各1

Joyful Moment  4P 5.9
2ピッチ目が少々脆い事以外は快適
カム:キャメロット #0.5~#4 各2

10月1日 快晴
十一面岩左岩壁~正面壁 黄金の風 10P 5.10b
こちらも佐藤裕介さんがロクスノ95号で紹介したルート
ベルジュエールよりもはるかに時間がかかり、内容も濃い!と紹介されており、少々緊張しながら取付いた。
1P 山河微笑と同じ
2P 秋一番と同じ
   下り気味のトラバースを終え、直上が始まる所でやっと1本目のボルト    
   が有る。核心は2本目のクリップを何とか伸び上がってクリップした
   後の部分。25メートルでプロテクションは、この2本のみ・・・
3P このピッチも秋一番と同じ
   5.9だが、なんとも出だしが難しく、途中もプロテクションがあまり
   取れないオフィズス・・・
4P やや右へルンゼの踏跡をたどり、途中から秋一番の踏跡を右へ分け
   左の踏跡を頭上の大チムニーを目指して上がる。
   途中にワンポイントの5.8有り。
5P 大スクイズチムニー
   胸が厚いと途中で引っ掛かる、そう言うサイズ・・・
   大きいサイズのカムは使えません。
   プロテクションは奥のクラックへ#0.75~#2が使える。
   私は右差しを勧めます。
6P 正面ではなく右側の、これもワイドクラックを登る。
   プロテクションは出だしに1個取れるが、後はノープロ・・・
   クラックを抜けたら少しクライムダウンして、モアイの頭を
   ベルジュエールの1本左のクラック(凹角)を目指して回り込む。
7P 見た目より登りずらく初めは左上するハンドクラックだが、
   出口はまたもワイド登り・・・
8P 綺麗なクレセントクラック!
   これがクライミングだよ!と言いたくなる、とても気持ちの良いピッチ
   あっという間に終わってしまうのが残念。
9P 大きな岩をいくつか越えて、十一面岩の頂上直下へ。
10P 何となく右のクラックは脆そうだったので、ベルジュエールの最終ピッ
   チのクラックを登った。
   昨日と今日の疲れが出て、やや被り気味の5.8はきつかった。
   とても気持ちの良い十一面岩のてっぺんで終了!

カム:キャメロット #0.75~#3 各2・#0.3~#0.5・#4 各1

山河微笑2P目の大チムニー

 

山河微笑3P目

 

山河微笑5P目 苦戦するワタクシ

 

奥壁頂上

 

とても気持ちの良いクレセントクラック

 

末端壁基部から見た影瑞牆と八ヶ岳

 

 

稲子岳、小川山等

過去の山行記録を読みあさっていたとき、野田さんと竹内さんの北アルプスセミパチンコの記録を見つけた。無駄に休暇の長い自分なら、夏にできるんじゃないか?と思い、すぐに竹内さんに声をかけた。過去の地震による影響を考え、目標をパチンコから剣の継続に変更し、4月からぼちぼちトレーニングを実施した。しかし、ことごとく天気に恵まれず、予定していたトレーニングを半分も消化できないまま、計画実行の日は近づいていた。

2週間前から天気図とにらめっこしていたが、線状降水帯が直撃、からの回復、からの強風で、とても厳しかった。竹内さんと電話で作戦を練ったが、最終的に転戦することにした。色々あって真剣に生きないといけないと思い、体重を12kg減らして、体力もつけたが、やむなし。

8月14日稲子岳南壁左カンテ(L竹内、瀧川)

登攀時間1.5h、先行パーティーがいなかったら1時間ぐらいで登れていた。アプローチは登山道からピンクテープをたどり岸壁基部についたら左へ。風が強く体が飛びそうだった。登攀後はにゅうを経由して帰った。

8月15日涸沢岩峰トラバース(L竹内、瀧川)

2回目の涸沢岩峰トラバース、小川神社まで突き抜けて、登山道から駐車場へ帰った。早めに終わってナナーズへ、やっぱりアルパインやりたかったねーと竹内さんと話していると、駐車場から見える岩山が無性に登りたくなった。調べてみると天狗山というらしく、しかも涸トラの開拓者様がルートを引いているらしい。行くことに決めた。

8月16日天狗山ダイレクト(L竹内、吉田、瀧川)

吉田さんも合流して天狗山ダイレクトへ、全ピッチリードさせてもらって充実した。

3日間、悪あがきできたかな。

 

 

城ヶ崎

去年からコロナ、多忙な仕事。妻の大病など山に行きたいのにいけずに心身共に落ち込んでいたけど、大好きな城ヶ崎でトポにもない名前もない登られているかもしれませんが登られてないかもしれないルートを登ってきました。嬉しかったので報告します。

赤沢エリアのルートを見にきた山野井さんにも

ルート名考えなよと言われたので一応考えました。

赤沢エリア、SUN ROOF(サンルーフ)

ファミリーエリア、アシモト。

あぶなねエリア、クチバシ。(同じエリアの近くにあるくちばしとは

違うルートです。)

 

どれもプロテクションも頭を使うルートです。

赤沢エリアのSUN ROOFはフェースとクラックの両方の能力が必要です。

ファミリーエリアのアシモトは傾斜のあるフェースを

ナチュラルプロテクションで越えてからの最後のスラブが核心・・・。です。

あぶなねエリアのクチバシは見た目と違いワイドクライミング的な動きが出てきます。

じわじわと登るストレニュアスなルート。

どれも面白いルートなので行く機会があれば登ってみてください。

SUN ROOF(サンルーフ) 赤沢エリア(12a〜b 位)
SUN ROOF(赤沢エリア)
アシモト(ファミリーエリア)(10d位)
アシモト(ファミリーエリア)
クチバシ(あぶなねエリア)(10a〜b位)
クチバシ(あぶなねエリア)

西伊豆 千貫門

当初は南アルプスに登りに行く予定だったが、遠山の咳による体調不良と大沼君の凍傷後初の雪山登山を考え、南アルプスはエスケープも簡単では無い為に辞め、八ヶ岳ならエスケープも比較的楽な為、縦走しながら何箇所も登りながら降りることに予定を変更していた。しかし、自分自身が年末まで3週間以上、咳が続いてしまい体力も低下していた為、大沼君に理由を話しフリークライミングに変更をしてもらっていた。

城ヶ崎は2人とも好きな為29〜2日まで城ヶ崎で登り遠山、大沼共にある程度の成果を残す事は出来ていた。29、30日と城ヶ崎に山野井さんと行っていた際に前から自分が行きたいと思っていた烏帽子岩に行こうと思っていると話した所、今は登攀禁止だと聞き、ショックを受けていた所、近くに千貫門という面白そうなのがあるよ。と教えて頂いた。調べたら山登魂の記録が出てきて、自分達も簡単なマルチピッチ気分で行ったら結構痛い目を見ました。幸い、烏帽子岩を登るつもりで本チャン装備はしっかりと持っていって良かったです。

山登魂のルートは岩の大崩壊で消滅しており、地球クラブルートは取り付きがスラブ状でアンカーをナチュプロでは作り難いため却下。トポやネットの記録では5.6のマルチみたいな感じの記録だが、プロテクションが効きにくく、ボロいのを 考慮するとそんなに甘くはないと考えた方が良いと感じました。

今回登ったルートも2ピッチ目のランニングビレイは、岩ごと動くボロい所が多く堕ちたらタダでは済まされない感じでした。山頂はガレ岩の山頂だったが最終日は山っぽい登りを楽しむ事ができ大満足でした。

【1ピッチ目】 適当にトラバース10〜15m。3級位。手も足も崩れる感じの3級。1番ボロいピッチ。大きいホールドは基本掴んではダメ。
【2ピッチ目】 ほぼ直登。30〜35m。上に登るにつれ岩が固くなる。プロテクションはカムとナッツ。途中でハーケンを1本打った。4級〜5級に感じた。
【3ピッチ目】 草付きと岩のルートを直登。全ピッチ共通だが落石に注意。一箇所少し悪いスラブが出てきた。

【使用・持参ギア】
ハーケン6枚。カム0.1〜3番、ボールナッツの小さいサイズ2本。ハンマー。ナッツ。60、120スリングなど。 ランニングビレイの残置は無く、取り付きも手でちぎれるリングボルト以外はない為、支点構築がハーケン、カム、ナッツ問わず出来ないと危険だと思いました。(2ピッチ目の取り付きのアンカーは2本のナッツで取りました。)

数年後にはもっと崩壊を繰り返すのかなぁと考え、登っておいて良かったと思いました。

笠ヶ岳二ノ沢あけぼの壁 日登30ルート〜NEW DAWN〜稜線縦走〜錫杖岳

9月14日〜16日の3連休で北アルプスの笠ヶ岳の先輩達の日登30ルートへ登りに行ってきました。昔、笠ヶ岳に登山に行った際に新穂高から見える壁は何だろう?と思っていた記憶があった。

始めて日本登攀クラブの会員になり数年経ち、調べていると笠ヶ岳の壁には 日本登攀クラブ(通称、日登30)ルートがある事を知った。 行ってみたい!特に調べもせず大沼君に話すと 良いですね。となった。 行く事を決めて調べたが、せっかくなら錫杖岳まで行き錫杖岳でクライミングもしたらより最高なのではと考えた。まだ、猛烈な藪漕ぎ地獄になるとは知らなかったが・・・。

13日は仕事が遅くなり集合は22時。深山荘の無料駐車場を目指したが何と満車。係員さんより鍋平まで行ってくれとなり暗雲立ち込めるが、下山時にはここに停められた事は結果オーライとなった。

14日の3時に就寝、4時には起きられず5時半に出発。 元々、稜線には抜けられないのは覚悟をしていたので問題はないと思い出発した。壁までのアプローチも長く暑さと全装備を背負っていたのもありスピードも出なかったが無事10時半に到着。

日登ルートの1ピッチ目はワイドチックな動きを求められ、カムでランニングを取りながら登る。体感は5.8位か?ただランニングは取りにくかった。 その後も10b、4級、10cのクライミングをこなし、最後は登れそうなビショ濡れの悪いルンゼ(体感10d)を登り、壁を登り終えた。難しいピッチのリードのザックは荷揚げとした。ビレイ点以外の残置のランニングなどは殆ど無かったが、そこが情報の少ない山の良い所でもあると思う。

そこから3時間半の藪漕ぎをこなして平坦な場所で幕営。 暗い上にガスが凄く視界もないので幕営は正解だったと思った。水がかなり少ない為、夜と朝は食事を取れなかったが、気温は高く寒くなかったのは嬉しかった。

15日は前の日の寝不足と疲労もあるために明るくなった6時に錫杖岳に向け出発。快晴の幕営地から更に1時間半以上の藪漕ぎをしてようやく登山道に出る事が出来た。 登山道から水場を求めて降り、クリヤ谷の水場に着いて直ぐに1ℓを飲み干しクリヤの岩小屋に向けて出発。岩小屋には11時近くに到着したが空腹なので アルファ米とお茶を1杯飲みテントを設営して錫杖岳に11時半に出発した。 予報では月曜日は登れない可能性があるとの事だったので、今日だけでも登れたらと思い、遅くなるのは覚悟し最悪は懸垂地点まで明るいうちに抜ければ懸垂下降は暗くても問題ないだろうと思っていたが、3ルンゼの下降は浮石が多く非常に緊張感があった。15日はバードランド〜じーやの大冒険を登り、3ルンゼを下降した。明日は、雨でもこれで満足だなぁなんて話して就寝した。

16日、朝起きてみると何と雲もない快晴。この天気を見るとウズウズするのは仕方がない事だろう。今日は錫杖沢を詰め錫思杖戯を登ろうと話し出発をした。疲労もあるが、取付きに到着。 濡れていたがまぁ何とかなるだろうとスタート。どのピッチも緊張感のある凄く良いルートを登り、核心の11aのピッチをスタートして途中でテンションが入ってしまった。直後に大沼君が、天気が崩れそうだと教えてくれ下を見ると嫌な予感がした為、下降を開始した。 錫杖沢出合に着く頃にはポツリポツリときて降りて正解だったなと思いながら駐車場へ。いつも通り帰りの中央道に参りながら帰宅した。 藪漕ぎはかなりハードだったが、終わって帰宅をすれば行って良かったと思うのは不思議です。

【使用ギア】 キャメロット0.3〜3番まで2セット、4.5番1個ずつ、ナッツなど。

三倉岳とか

センチュリー フォー カラーズ


今年も終わるけど、花崗岩シーズン終盤に成果が出たので備忘録がてら。
● 10月30日  「センチュリーフォーカラーズ」(5.12b)
だれが見ても美しいこのフィンガークラック、6月に3日位トライし、トップロープでムーブを固めても登れないまま梅雨に突入してしまい、クラックから巨大ムカデが出現するに至って封印していた。4か月ぶりに行ってみると周りの木々の葉も落ち、見違えるほど明るく乾いた岩場になっていた。挨拶がてらプリプロテクションでトライするとあんなに悪く感じたフィンガーが驚くほどよく決まり、あっさりピンクポイント。じっくり休んでからトライし、パンプしながらもRP。いいルートは岩も体もいい状態のときに登るべきだと感じた。ちなみに昔の山岳部時代の強い後輩を連れていったらあっさり2撃された。うーむ、うらやましい。
●11月20日 瑞牆山「Cavitation 」(5.12a)
場所といい初登者といい、このルートも前から登りたいと思っていた。出だしが怖いし(実際危ない?)、途中で落ちると振られ落ちするので怖かったが、怖さもクラックの魅力の一つってことでトップロープは封印した。下から見てるより長い上に微妙な動きもあってカムは結構使った。登れた日は寒く、気温2℃。最後の核心は何を踏んでるのか分からず、苦し紛れに繰り出したデッド気味のハンドでかろうじて止まった。よかった・・・。延べ3日5トライ。
●12月14~16日 三倉岳「スーパーチムニー」、「ヒップクラック」、「モス・・・」他
今シーズンは職場のクライミング仲間に恵まれ、クラック好きが集まってて楽しい。
忘年クライミングツアーってことで車1台4人で三倉岳へ。噂に違わずワイド好きにとっては垂涎もののワイド天国でした。いろいろ登って飲んで食べて楽しかったけど、結局Tスタックとアームロックは身に付かなかった・・・残念。
●12月19日 「アメジストライト」
私には敷居が高いルートだったが、知人のクライマーに誘われるまま、来年の目標になればと行ってみた。下から攻めてみると下部は割とあっさりと解決したが核心はさすがに難しい。おまけに核心から先はランナウトするがこれは耐えるしかないだろう。2回目は気合が空回りして途中でテンション。だが、ムーブは固まった。友人のトライを見て少し修正して3回目のトライ。アドリブでカムの位置を修正する余裕もあり、首尾よくRP成功。
吉田和正氏が拓き、山野井さんが初登したこのルートを今年最後に登ることが出来、これ以上ない登り納めになった。
(記 宇都宮)

アメジスト ライト

落葉と摩天楼

宇都宮です。最近、瑞牆に行っててちょっと成果が出たので報告です。

「落葉」(5.12b R)
しじま谷へはこれまでに何度も行っていて、「落葉」はそのラインのカッコよさからそのうち登りたいと思っていた。
台風と長雨から解放され、待ちに待ったベストシーズン。岩の状態もかなりいい感じ・・・だが、Rの一文字にビビり、初回はトップロープで。多少ランナウトするけど、各プロテクションは良く効きそう。ムーブもまぁなんとか。2回目はプリプロテクションでトライ。核心で2m程落ちたが、ヤフオクで¥2,000で買ったメトリウスの#00番で止まった。「おー、ちゃんと止まるじゃん」。次もプリプロでやってみるが、やはり核心で落ちてこの日はピンクポイントすらならず。
一週間後の10月17日に再訪。ウォーミングアップで隣りのワイドを登り、上から掃除とプロテクションの位置だけ確認してリードトライ。手の位置とプロテクションの位置が重なりちょっと戸惑ったけど、アドリブでクリアしRP成功。プロテクションセットにコツがいるが緊張感のある素晴らしいルートだった。



「摩天楼」(5.11a)

10月24日、前日にクラブの吉村君と屏風岩で遊んだのに引き続き、この日は友人と摩天岩へ。
摩天岩と言えば「摩天楼」。ワイドクラックに特に苦手意識はないのだが、ワイドのテクニックと言えばアームバーしか知らない私にはイレブンのワイドはちょっと敷居が高すぎる。おまけにトポの写真がヤバい。この変態ムーブは私の辞書に載ってない。「んー、今日は寒いし、北斗七星(5.9)とか虚無僧クラック(5.9)とか登ってお茶濁そうかなぁ」なんて思っていたのだが、友人の摩天楼OSトライをビレイしてたら、なんかちょっとやってみたくなった。トップロープで触らせてもらうと、アヘアヘ言いながらもどうにかアームバーのみでクリア。「ん?これ、なんか出来るかも・・・」。で、リードトライ。かなりヤバかったが、どうにか持ちこたえてRP成功。ジーパンと膝サポーターに助けられた感は否めないが、まぁよしとしよう。
ようやく訪れたこの収穫期、もうしばらく花崗岩と戯れていたいものです。

                                 

Longs Peak (4,340m) The Diamond壁

職場のクライミング仲間とコロラド州にあるロッキー山脈最高峰のロングスピーク(4340m)東壁(通称ダイヤモンド)を登ってきました。
高所に極端に弱い自分にとってこの標高でのフリークライミングはかなりの挑戦でしたが、どうにか登ることができました。今回チャレンジした「D7」は5.11a、11cを含む全7ピッチ(約250m)、壁の中央左を一直線に上がるほぼ垂直のルートです。さすがに核心の5.11c(しかも39m!)はOSなど出来ようはずもなく、残念ながらテンションまみれ。ただ、こなせないムーブはなく、平地にあれば3回くらいでRP出来そうな手応えはありました。この標高でこういうのをサクッとOS出来たらクライミングの幅が広がるんでしょう。
登る時期としては、シーズンラストだったようで、取り付くまでの夜明け前が3℃位。登攀中が9℃位でした。午前中11時頃までは陽が当たるので暖かいのですが、日が陰ってからはビレイ中は防風ジャケットがないと寒く感じました。われわれの登った日で好天の周期が終わるのが分かっていたので、登っている最中も終始時間に追われている感覚があり、そういう意味ではアルパインチックなクライミングでした。実際、登った翌日は下の町で結構な雨だったので山の上はおそらく雪だったでしょう。
気の合う仲間とのクライミングトリップはやはり楽しいものです。また次の目標を見つけて挑戦を続けていきたいものです。

●行動概要
9/15 デンバー着・山麓の街エステスパーク入り
9/16 ノーマルルートから荷上げ(水4.5ℓ他)兼順応登山

9/17 PM空港でパートナーを迎えて入山。ボルダーフィールド(3850m)にてビバーク(22:00着)。
9/18 4:00スタート、下降点6:00 登攀(8:00~17:50),cable route下降、ビバーク地へ(19:30着)
9/19 下山 
9/20 ボルダー渓谷にてクライミング
9/21 ボルダー渓谷にてクライミング・23:00デンバー発

~参考データ

・気温:山麓では25℃、入山口で22℃、壁で10℃弱。昼夜、日向日陰で寒暖の差が激しい。
・ビバーク許可証(wilderness permit):山中でのビバークには許可が必要でエステスパークの公園管理事務所で取得(泊数問わず1パーティ$26)。
・ギア:「D7」に関してはエイリアン青~キャメロット#3までを2セット(#4は使っても1~2回)、ヌンチャク7本程度(残置ハーケン多数)、スリング少々。

・ロープ:メイン60m+懸垂下降&荷上げ用の細ロープ60m
・テーブルレッジから頂上:本チャンの3級位でロープ不要
・ビレイ点:各ビレイポイントはハーケン&ナッツでしっかり構築されており同ルート下降も可。
・下降路(cable route):かすかな踏み痕はあるが、暗かったらおそらく下降不能。シングル2pの懸垂あり。
・ウェア:長袖毛下着+Tシャツ+防寒着(パタゴニアR1フーディ+ウィンドジャケット)、雨具(上)、軍手、防寒薄手ダウン(二人で一着持参したが使用せず)
・水:二人で1ℓ(山中に水場なし。下から担ぎ上げる要あり)

・EPIガスカートリッジ:エステスパークのアウトドアショップにて購入可($9)

(記 宇都宮)

ChasmLakeから見上げるThe Diamond

ダイヤモンド取り付きから

3p目

ペルーアンデス Pisco(5,752m)

ペルーアンデスへ6/19~7/17まで古畑・遠山・植田の3名で行ってきました。
遠征そのものは当初計画していたほとんどが実行することが出来ず、とても悔しく残念な結果で終わってしまいましたが、そんな中でPisco(5,752m)だけでも3名で登頂する事ができたことがせめてもの救いです。

6/19ペルーリマ入り 6/20ワラス入り 6/21順化行動 6/22買出し 6/23レスト
6/24ワラス~ピスコBC
6/25順化行動4,900mへ
6/26天気悪く停滞
6/27ピスコBC~ピスコ5,752m往復
6/28ワラス戻り~7/4
7/5ワラス~パロン湖~4,400m付近
7/6 4,800m~Caraz偵察(古畑・遠山)
7/7植田高所順応できず3名で下山~ワラス7/9まで
7/10ワラス~HatunMachay(スポーツクライミング)
7/11HatunMachay~ワラス(スポーツクライミング)
7/12ワラス~Huacrajirca&Jamancajirca(ボルダリングエリア)~ワラス
7/13ワラス~リマ
7/14リマ滞在 7/15リマ帰国(7/17帰国)

ペルーアンデスへは日本登攀クラブ会員、故・野田君から生前その魅力を聞いた時から憧れを持ち、自分にも海外遠征へ行けるかもしれないと思わせてくれたきっかけとなった場所で、その後ネパール、インドと遠征に行き今回、自分自身で計画を立て仲間募りネパールで共に初遠征へ行った遠山、海外旅行経験一番多く遠征登山は初めての植田が集まり遠征計画が具体化しました。若い頃から遠征を経験しておらず海外旅行の経験も無かったサラリーマンには海外遠征とはなかなか大変なものですが過去2度の大先輩(山野井さん)との経験から今回は落ち着いて計画・対応・日常をこなすことができました。

遠征そのものは計画通りには行きませんでした。
その大きな要因は高地順応で、改めて順化の難しさを感じるものでした。
古畑、遠山は最初のPiscoBCの時点で順化も順調でしたが、高所が初めての植田はBC到着時点から高山病の症状があり(ペースを上げすぎていたなど要因もありますが)翌日の順化行動で行った4,900mではかなり辛い状態、幸いその翌日は悪天で停滞となりBCで順化に充てるもあまり改善されなかったのかPisco登頂時はかなり酷い高山病状態。なんとか登頂することが出来ました。食糧計画・燃料計画に不備や、BCでも体調が良くならないこともあり下山し体調回復後、食糧も現場調理をやめジェットボイルだけの料理とし食担当の負担を減らして挑んだCarazでも4,800mで高山病の症状が辛く無理とのことから下山する事となりました。2度目のCarazでは苦しくとも一度は5,752mまで上がっていることや、アプローチもかなりゆっくり進んでいた事から大丈夫かな?と思っていましたが、順化は人それぞれのようで簡単ではありません・・・
帰国して思うことは登れなかったことはメンバー皆が悔しいのですが、一番悔しいのは、日本での準備不足・登攀対象の山やルートへの勉強不足の問題もあったとはいえ、順化できなかった植田だろうと。

宿に戻り、古畑・遠山だけでの登山も検討しましたが3人で来ている遠征であることから最後は3人で楽しめるフリークライミング・ボルダリングエリアに行こうとHatunMachay(標高4,300m 200ルート超 5.6~5.13b 長さ30m、マルチピッチあり)・ボルダーエリアのHuacrajirca&Jamancajirca(標高3,140m 143ルート V1~V13)へ行ってきました。ルートエリアではやはり標高4,300mもあり辛そうな植田でしたがクライミング自体は楽しめたのではないかと思います。またボルダーエリアでは古畑・遠山がV6のルートを登ることができたのが少し嬉しい思いでとなりました。

(その他)
○ワラスへは米ドルを持っていけば両替可能(1㌦=3.2ソル)
○ワラスでは1泊45ソル(3人一部屋)
○食事は1食10ソル~5ソル程度(鶏肉が美味しい)
○タクシーは高いためコレクティーボ利用(現地バス 1ソル~)
○リマへはエアロメヒコ航空(メキシコ経由 鍵壊されました)
○小さな芋は芽を取りましょう。野良犬多いので気を付けましょう。
○EPIガスは1缶25ソルが一般的
○1人当り総費用(飛行機代・宿代・食費・保険すべて)約18.9万円

記 古畑