八ヶ岳西面

期間:4月5‐6日(前夜発)
メンバー:宇都宮さん、山野井さん、山崎

宇都宮さん、山野井さんと八ヶ岳西面に行ってきました。
前夜、美濃戸山荘まで入り、車中泊。

土曜日、4月だというのに、冬型が強く山は完全に冬。しびれるような寒さの赤岳鉱泉から裏同心ルンゼへ。トレースはなく、氷はほとんど埋まって、足首程度のさっくりしたラッセルの緩い雪壁歩きでした。

大同心南稜はピンが少なく難しいので、後で宇都宮さん、山野井さんで遊ぶとのことで後回しにし、先に小同心クラックを登らせてもらいましたが、リードは怖々でとても時間がかかってしまいました。
2P目終了点で、大同心南稜を登るには時間的に厳しい、ここから稜線までこそが山らしく、山崎にとって良いトレーニングになる、抜けた方が山登りとして充実するだろうとのお二人の判断で、上まで抜けて硫黄岳を下ることになりました(私はその時は意識がふわふわしていて、ついていくだけで必死、後から理由を伺いました)。

宇都宮さん、山野井さんは、素早い判断とルート取りで、急で固い雪壁をトラバース。私は安全に動く方法を具体的に教えていただき、要所要所サポートされながら、後をついていきました。

横岳から硫黄岳は、まさに烈風といった感じで、全身を押さえつけられるような強風に、よろめきつつノロノロと一歩ずつの前進でした。
風のおさまる場所にたどり着くまで、お二人には終始サポートしていただき、大変ご心配おかけしました。

下山後のテントでは、宇都宮さんの美味しい鍋料理で楽しい夜ごはん。
思い出に残る赤岳鉱泉の夜でした。

翌日曜日、目的&候補のルートだった赤岳西壁主稜左ルンゼ、中岳ルンゼ、阿弥陀北稜は昨晩からの降雪で雪崩の危険が高く、天候も良くなかったため、中止とし、そのまま下山しました。

(山崎記)

穂高と錫杖

昨年の夏と秋の記録です。竹内、野田で穂高と錫杖の継続をしました。今となっては最高の時を彼と過ごせ幸せです。穂高では第一尾根への継続が出来ませんでしたが最終日ドーム中央稜は2時間もかからず駆け登り、ドームの頭から次は槍ヶ岳まで行こうと語りました。錫杖では初日テン場を間違え取り付きまで荷物を担ぎあげ二人で悪態つきながら左方ルンゼと第一ルンゼの継続。二日目は注文から無名ルートへ。あっさり終わりもう一本とお互い気力が爆発的でしたが、帰路を考え余裕をもち下山。来秋はヘッデン残業いとわなければ容易なルートなら四本できるねと。さすがに厳しいですがお互い興奮していたとおもう。彼とは山で両親とお姉さんと恋人のこと色々聞かされて確か聞き役に徹していたような…錫杖の初日テントを張り僅かな酒を呑み交わし、呑みたりない僕は焼酎が呑みたい
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南アルプス、三峰川岳沢

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野田です。
単独で行った南アルプス、三峰川岳沢の報告です。
3/17
杉島集落のゲートから丸山谷を進む。営林署跡からは試しに本流を登るがこれは失敗。湿雪のももラッセル、岳沢出合までも遠い。やはりセオリー通りが良いみたいです。
岳沢の氷の露出はしっかりしていて、アックスもアイゼンも気持ちよく決まる。F4で荷揚げの為にロープを出すが、他はロープを出さずにサクサク進む。F8上まで登り、幕営。
軽量化のためにスコップ、わかん等は置いてきたが酒だけは外せず、ひとり宴会をして就寝。

3/18
月明かりで登り出し、日の出の頃には稜線へ抜ける。四つん這いにならないと体を持っていかれそうなくらいの風に耐えながら仙丈ヶ岳に登頂。長いアプローチ、連続する氷瀑をこなしての頂上は感動ものだが風が治まらない。
甲斐駒ヶ岳、鋸岳を目指すが、天候悪化、風も吹き荒れ続けるので下山。北沢峠からは雨になり、ずぶ濡れになりながら戸台、そして杉島集落まで歩いて戻りました。
岳沢のみでもいい山行になりますが、鋸岳まで縦走し、角兵衛沢から下山すればさらに充実するかと思います。

明神岳東稜

期間:3月14日~16日(前夜発)
メンバー:宇都宮、山崎

宇都宮さんと明神岳東稜に行ってきました。

坂巻温泉にて前夜車中泊、翌日のアプローチには自転車を使い、何度も転びましたがスピーディーに林道を移動できました。
雪崩の危険性の高い上宮川谷はトラバースせず、東稜下部から尾根を忠実に詰めました。
一日目はひょうたん池を少し上がった第一階段下の小さなコル部分にテントを張りました。
湿雪のため装備もウェアもびしょ濡れ、体も疲労困憊のまま就寝です。

翌日、わかんをつけても膝までのラッセルが続き、締りどころのない新雪に体力を奪われるコンディション(ほとんどの部分を宇都宮さんにしていただいてしまいましたが・・・)、新雪の表層雪崩もところどころで見かけられました。夜もあちこちで雪崩の音がしていたそうです。
核心のバットレス上部、右の凹角からあがるところが難しく、宇都宮さんは大胆なムーブで左側面からフリーで抜けていましたが、私は残置のお助けスリングをフルに使っても怖々で、ピッケルの使いどころを教えてもらいながらなんとか抜けました。

最後、足跡のない頂上に立たせてもらい、遠方望める好天の中、私にとっては初めての北アルプスの冬山に登れた感動で胸がいっぱいに。
タイムリミットが過ぎていたのですぐに下山し、前夜と同じ場所で幕営しました。
満月に近い月明かりに照らされた奥深い山々がとても綺麗でした。
気温、日中は-5~15度、夜は-20度を超えていたようです。

翌日の下山は雪も良く締まり、雪崩の危険も少ないことから上宮川谷をトラバースして下りました。
林道に降りたったころには、下でも風が強くなり、頂上付近は吹雪いているようでした。
帰りもスリリングで快適なサイクリングを楽しみ、無事坂巻温泉へ。

とても充実した山登りでした。(山崎 記)

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幽ノ沢

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期間: 2月26日(日帰り)
メンバー: 野田、宇都宮
先週、野田君と谷川の幽ノ沢に行ってきました。
V字の左を登って以来5年振りの谷川。ずいぶんサボッてしまった。今回狙ってたのは中央壁の正面フェース。前夜、21時半に指導センター到着。吹雪。明日の予報は晴れ。「厳しいか・・・」。
センターを3時発。2時間ほどで幽ノ沢に着。締まっていない雪をスネ~ヒザのラッセルで進み、シュルントを2回ほど越えて取り付きのトウフ岩の左下まで行ったあたりで右俣リンネから大き目な雪崩が2発。遠目には繋がっているかに見えた正面フェースの氷はペラペラの雪氷。敗退決定。
せっかく来たので、隣でしっかり凍っている左方ルンゼでも登りたいところだが、上部には長い雪壁帯が待っているのでムリ。仕方なく、少々遠いが危険の少ないノコ沢の氷柱へ。結構なラッセルを強いられたが、無事取り付き着。ここでもチリ雪崩というには可愛げのない大きさの雪崩が来たが、登攀続行。2Pの快適な氷を楽しみ、下山した。
日中10℃を上回る暑さのせいで、谷の雪はグサグサに腐って下山時には3月下旬の雪になっていた。
中央壁正面フェースの氷は、形成過程の似ている烏帽子大氷柱が発達したときが狙い目のように思う。来年はどうだろうか。
(宇都宮 記)

北アルプス不帰岳1峰尾根

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期間:1月28日~1月30日

野田です。あえて厳冬期に単独で登ってきました。

アプローチは八方池の先から尾根を下降し、唐松沢を最短距離で横断、取り付きのルンゼも早めに尾根に出ることで雪崩対策としました。昼から降雪が激しくルートが見えないので夕方前に尾根上で行動打ち切り。雪が降り続き、夜中に何度も除雪に出るが、翌朝には出入り口が埋没していました。

29日は快晴。腰から胸ラッセルが続き、なかなか進まない。
雪壁はピックもシャフトも手ごたえがないので掌を突き刺し、そこに加重する登りが続く。
核心の断崖は岩が露出しているのでむしろ易しく感じた。今回の核心はサラサラ雪の雪壁でした。核心を抜けるとすでに夕方。相変わらずの深雪に苦しめられ、ルートを抜けたのは20時を過ぎていました。

翌日は悪天候の予報なので、唐松岳山荘まで登り続けることにしたが、ラッセルは続く。
キノコ雪の突破にスコップを使い、仮眠をしながら唐松岳を目指し、ようやくたどり着いた山荘脇で仮眠をするが寒いのですぐに下山開始。
八方尾根スキー場に着く頃には雪が降り始めていたので、いいタイミングでした。
1泊3日で登り続けましたが、悪場の処理、長時間行動に慣らすいい山行ができました。

松木沢

期間 2月13日
メンバー 野田、宇都宮
ミックスクライミングの練習に松木沢ジャンダルムへ行って来ました。今回登ったのは中央壁直上ルート。ちょっと昭和な香りのするネーミングに魅かれました。
壁はカラカラに乾いていて登りやすいコンディションでしたが、 ところどころ傾斜もあって難しかったです。ただ、クラックが発達していてカムがよく効くので大胆なムーブが楽しめました。
(宇都宮 記)

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正月山行のトレーニング

志村です。
12月8日 八ヶ岳「裏同心ルンゼ」
5:45 美濃戸口発 8:05 赤岳鉱泉着
素手でバンドを装着しようとしたが、寒さで震えて出来ませんでした。
昨年も同ルートを歩いたので、気楽にバイル2本とスクリュー2本ぶらさげて入谷する。
15パーティー以上と思われる程の大変な混雑ぶりだ。
12:15 終了しそのまま13:05鉱泉着。
キャンディーで遊んでいる者も少なく、ミカン2個を胃に詰め込み凍ったバンドと手袋を
乾かしながら時間をつぶし、行者小屋経由にて南沢を景色を見ながら下る。
途中「小滝」でクライマーの声が聞こえたのだが気持ちが動かず、のんびり下山。
定番の「肉そば」を食し、18:05美濃戸口着。
偶然「延命の湯」の脱衣所で先輩の渡辺校長と遭遇し、「一人では寂しいな」と言われ
22時過ぎ帰宅する。
無風快晴の中、予定していた「かぶっているアイスクライミング」はできなかったが
来月2日からの山行準備は整いつつある今日です。

裏同心ルンゼと小同心クラック

熊谷です。
11月30日・12月1日の二日間、八ヶ岳に行き十数年ぶりにアイスクライミングをしました。
同行者は伊豆の国市に住む、N君です。
初日は5時に美濃戸を出発し6時半に赤岳鉱泉着。
テント設営後、裏同心ルンゼに向かう。
リーシュレスのアックスも、取っ手が有るアイススクリューも初めてなので、慎重に登る。
積雪が少ないので、滝がほとんど出ていて結氷状態も良く、とても楽しめました。
昼頃に大同心基部に到着。
トラバース気味に小同心クラックの取付きへ。
天気は良いが、岩には結構雪が付いていて冬壁気分が味わえた。
小同心の頭から横岳の頂上までが、意外に悪かった。
翌日はジョウゴ沢で半日、傾斜のある部分でのスクリューの設置のトレーニングなどを行い、
3時半頃に美濃戸へ着きました。
アイスクライミング、楽しいですね。

ペルーアンデス 

山野井、野田の1ヶ月間のアンデス登山の報告です。

ブランカ山群のピラミデ南西壁(5885m)。高所順応としては少々難しく、4800
mのキャンプから18時間かけ往復しました。同ルートを10数回V字スレットを作
り下降しました。
その後、ローカルバスを乗り継ぎ本来の目的地ワイワッシュ山群に入りました。
まずは未踏のプスカントゥルパ東峰南東壁(5410m) 山野井が3年前から考えて
いたラインに6月15日に取り付きました。前半は難しい岩が連続し後半は脆い岩と
シュガースノーに苦労しましたが、16日午前10時に登りきることに成功しまし
た。
ルート名 クンピールガンスウミョンガンダ
ベースキャンプを移動後、トラペシオ南壁(5653m)へ。 ここにはすでに2本の
ルートが存在しますが、空白の右に新ルートを求めました。日程の迫った23日に取
り付き、14時間後の午後4時過ぎに登り切りました。前半はそれほど難しくはありま
せんでしたが、後半はかなり危険な岩と氷を突破しなければなりませんでした。
ルート名 マジックベル

今回は日本を出る時から2つの山で新ルートを考えていましたが、理想的なラインか
ら登れ大満足な登山となりました。

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