南アルプス、三峰川岳沢

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野田です。
単独で行った南アルプス、三峰川岳沢の報告です。
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杉島集落のゲートから丸山谷を進む。営林署跡からは試しに本流を登るがこれは失敗。湿雪のももラッセル、岳沢出合までも遠い。やはりセオリー通りが良いみたいです。
岳沢の氷の露出はしっかりしていて、アックスもアイゼンも気持ちよく決まる。F4で荷揚げの為にロープを出すが、他はロープを出さずにサクサク進む。F8上まで登り、幕営。
軽量化のためにスコップ、わかん等は置いてきたが酒だけは外せず、ひとり宴会をして就寝。

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月明かりで登り出し、日の出の頃には稜線へ抜ける。四つん這いにならないと体を持っていかれそうなくらいの風に耐えながら仙丈ヶ岳に登頂。長いアプローチ、連続する氷瀑をこなしての頂上は感動ものだが風が治まらない。
甲斐駒ヶ岳、鋸岳を目指すが、天候悪化、風も吹き荒れ続けるので下山。北沢峠からは雨になり、ずぶ濡れになりながら戸台、そして杉島集落まで歩いて戻りました。
岳沢のみでもいい山行になりますが、鋸岳まで縦走し、角兵衛沢から下山すればさらに充実するかと思います。

明神岳東稜

期間:3月14日~16日(前夜発)
メンバー:宇都宮、山崎

宇都宮さんと明神岳東稜に行ってきました。

坂巻温泉にて前夜車中泊、翌日のアプローチには自転車を使い、何度も転びましたがスピーディーに林道を移動できました。
雪崩の危険性の高い上宮川谷はトラバースせず、東稜下部から尾根を忠実に詰めました。
一日目はひょうたん池を少し上がった第一階段下の小さなコル部分にテントを張りました。
湿雪のため装備もウェアもびしょ濡れ、体も疲労困憊のまま就寝です。

翌日、わかんをつけても膝までのラッセルが続き、締りどころのない新雪に体力を奪われるコンディション(ほとんどの部分を宇都宮さんにしていただいてしまいましたが・・・)、新雪の表層雪崩もところどころで見かけられました。夜もあちこちで雪崩の音がしていたそうです。
核心のバットレス上部、右の凹角からあがるところが難しく、宇都宮さんは大胆なムーブで左側面からフリーで抜けていましたが、私は残置のお助けスリングをフルに使っても怖々で、ピッケルの使いどころを教えてもらいながらなんとか抜けました。

最後、足跡のない頂上に立たせてもらい、遠方望める好天の中、私にとっては初めての北アルプスの冬山に登れた感動で胸がいっぱいに。
タイムリミットが過ぎていたのですぐに下山し、前夜と同じ場所で幕営しました。
満月に近い月明かりに照らされた奥深い山々がとても綺麗でした。
気温、日中は-5~15度、夜は-20度を超えていたようです。

翌日の下山は雪も良く締まり、雪崩の危険も少ないことから上宮川谷をトラバースして下りました。
林道に降りたったころには、下でも風が強くなり、頂上付近は吹雪いているようでした。
帰りもスリリングで快適なサイクリングを楽しみ、無事坂巻温泉へ。

とても充実した山登りでした。(山崎 記)

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幽ノ沢

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期間: 2月26日(日帰り)
メンバー: 野田、宇都宮
先週、野田君と谷川の幽ノ沢に行ってきました。
V字の左を登って以来5年振りの谷川。ずいぶんサボッてしまった。今回狙ってたのは中央壁の正面フェース。前夜、21時半に指導センター到着。吹雪。明日の予報は晴れ。「厳しいか・・・」。
センターを3時発。2時間ほどで幽ノ沢に着。締まっていない雪をスネ~ヒザのラッセルで進み、シュルントを2回ほど越えて取り付きのトウフ岩の左下まで行ったあたりで右俣リンネから大き目な雪崩が2発。遠目には繋がっているかに見えた正面フェースの氷はペラペラの雪氷。敗退決定。
せっかく来たので、隣でしっかり凍っている左方ルンゼでも登りたいところだが、上部には長い雪壁帯が待っているのでムリ。仕方なく、少々遠いが危険の少ないノコ沢の氷柱へ。結構なラッセルを強いられたが、無事取り付き着。ここでもチリ雪崩というには可愛げのない大きさの雪崩が来たが、登攀続行。2Pの快適な氷を楽しみ、下山した。
日中10℃を上回る暑さのせいで、谷の雪はグサグサに腐って下山時には3月下旬の雪になっていた。
中央壁正面フェースの氷は、形成過程の似ている烏帽子大氷柱が発達したときが狙い目のように思う。来年はどうだろうか。
(宇都宮 記)