3月31日に単独日帰りで鹿島槍東尾根に行ってきました。
好天に恵まれ、残雪期の山を楽しめました。
前日30日の夕方、高瀬川沿いの道を北上すると正面に鹿島槍が見えてくる。
久しぶりに山に対峙してドキドキするのを感じた。
早朝(深夜?)1時前に大谷原を出発(大冷沢の橋まで車で入れた)
最初から雪の上の歩行。
15分ほど歩くとS字カーブの先の道路左側の注意書きの道標と、右側の急斜面の木にピンクテープが巻いてある東尾根の取付きに着く。
登り始めは雪が無く、踏み跡もあいまいで木を掴むなどして、しばらく登ると雪が出てきて幾分歩きやすくなった。
十四夜の月明かりに照らされて、ひたすら急登を行くと、ぱっと周りが開けて一の沢の頭に出る。
ここでアイゼンを履き、右側の雪庇に気をつけながらアップダウンを繰り返して、6時前に第一岩峰の基部に到着。ここでハーネス、ヘルメットを装着。
幕営した跡が三張り分あった。
ちょうど第一岩峰に取付いたばかりの3人の先行パーティがいるが、横から抜かせていただいた。夕べは第一岩峰の基部に泊まったそうだ。
第一岩峰の雪壁は締まっていて、とても快適。
ここを抜けたところから第二岩峰までの左上する雪壁が露出度が高く傾斜もあり、一番緊張した。
第二岩峰基部には7時着。
第二岩峰はチョックストーンのあるチムニー部が核心だが左側にアイゼンの爪が掛かる所があり難しくは無い。Ⅳ-くらいか。
ここを抜けると後は頂上まで雪壁とナイフリッジになり、難しい箇所はない。
8時過ぎに鹿島槍北峰に到着。他には誰もおらず、3人パーティーもまだ見えない貸切りの頂上をしばし満喫。剣岳がカッコイイ。
まだ時間も早く、雪面がクラストしているので、吊り尾根最低鞍部から北股本谷を下降する。
下り始めはかなりの急斜面。1時間ほど下るとデブリ帯を抜けて一安心。
しかし鎌尾根の末端あたりから膝くらいまでもぐるようになり、時間が掛かった。
これから鎌尾根へ行くと言う学生風の3人組と会ったが、こんな時間から雪崩の可能性がある沢筋に入って行くと言うのが、ちと引っかかった・・・
10時半ころ、赤岩尾根末端部を通過、12時前に大谷原へ戻った。
午前10時頃を過ぎると雪が腐って歩きにくいと言う話を聞いていたので、早い時間に歩き始め、雪が締まっている内に高度を稼いだのが良かったと思う。
締まった雪壁と花崗岩のミックスがとても楽しめました。
熊谷