期間:3月14日~16日(前夜発)
メンバー:宇都宮、山崎
宇都宮さんと明神岳東稜に行ってきました。
坂巻温泉にて前夜車中泊、翌日のアプローチには自転車を使い、何度も転びましたがスピーディーに林道を移動できました。
雪崩の危険性の高い上宮川谷はトラバースせず、東稜下部から尾根を忠実に詰めました。
一日目はひょうたん池を少し上がった第一階段下の小さなコル部分にテントを張りました。
湿雪のため装備もウェアもびしょ濡れ、体も疲労困憊のまま就寝です。
翌日、わかんをつけても膝までのラッセルが続き、締りどころのない新雪に体力を奪われるコンディション(ほとんどの部分を宇都宮さんにしていただいてしまいましたが・・・)、新雪の表層雪崩もところどころで見かけられました。夜もあちこちで雪崩の音がしていたそうです。
核心のバットレス上部、右の凹角からあがるところが難しく、宇都宮さんは大胆なムーブで左側面からフリーで抜けていましたが、私は残置のお助けスリングをフルに使っても怖々で、ピッケルの使いどころを教えてもらいながらなんとか抜けました。
最後、足跡のない頂上に立たせてもらい、遠方望める好天の中、私にとっては初めての北アルプスの冬山に登れた感動で胸がいっぱいに。
タイムリミットが過ぎていたのですぐに下山し、前夜と同じ場所で幕営しました。
満月に近い月明かりに照らされた奥深い山々がとても綺麗でした。
気温、日中は-5~15度、夜は-20度を超えていたようです。
翌日の下山は雪も良く締まり、雪崩の危険も少ないことから上宮川谷をトラバースして下りました。
林道に降りたったころには、下でも風が強くなり、頂上付近は吹雪いているようでした。
帰りもスリリングで快適なサイクリングを楽しみ、無事坂巻温泉へ。
とても充実した山登りでした。(山崎 記)